エスエーワン/胃がん治療のジェネリック薬

サワイジェネリック。胃がん治療の新たな選択肢。
エスエーワン

▼エスエーワンとは?

「エスエーワン」は、テガフール、ギメラシル、オテラシルの3成分から成る配合薬の抗がん剤で、先発品「ティーエスワン」の後発品(ジェネリック)薬です。

胃がん、直腸がん、頭頸部がん、非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、再発の乳がんなどに処方されますが、特に消化器系の癌(胃がん等)に高い有効性を示します。現在では胃がんの標準治療薬となっています。

「エスエーワン」は、細胞の遺伝情報を持つ核酸の合成を妨げて、がん細胞増殖を抑えます。胃がんや大腸がん(結腸・直腸がん)など消化器系の癌に広く用いられ、乳癌や肺癌などに対する適応もあります。また、手術後の補助療法として、再発予防として使われたりもしています。

通常28日間(4週間)毎日続けて服用し、その後14日間(2週間)休薬します。患者の状態や副作用の状況を考慮しながら、このサイクルを繰り返します。

▼飲みあわせに注意する薬

フッ化ピリミジン系抗がん剤(5-FU、フルツロン、ゼローダ、フトラフールなど)、フッ化ピリミジン系抗真菌剤(アンコチル)

「エスエーワン」には、絶対に同時に使用してはいけない薬や注射液があります(併用禁忌薬)。併用した場合、体内の薬の濃度(血中濃度)が過剰になり、口内炎、下痢、白血球減少などの副作用が強く発現することがあります。

ワルファリン(抗血液凝固薬) 皮下出血、歯肉出血など、出血しやすくなる
フェニトイン(てんかん薬) 吐き気、眼振、運動障害などが発現するおそれ
ロンサーフ(抗がん剤) 重篤な骨髄抑制の副作用が発現するおそれ

▼後出しAGがシェア80%(追記:2018年8月)

「ティーエスワン」の後発品(ジェネリック)は、2013年6月に既に発売されていますが、それから4年後の2017年6月に「ティーエスワン」のオーソライズド・ジェネリック(AG)が発売となりました。

そもそも癌領域では、添加物や製造法の違うジェネリック医薬品への切り替えは進みにくいと言われています。「ティーエスワン」の後発品も、品質の良い原薬の調達や成分を均一に混合する難しさといった製造上の問題があり、AG発売への期待が高まっていました。

大鵬薬品の公認ジェネリックである「ティーエスワンAG」は、後発品登場から4年後と出遅れたのにもかかわらず、発売以降急激に売上を伸ばし、後発品内でシェア80%を達成するまでになりました。「ティーエスワンAG」の成功で、“後出しAG”が市場で巻き返しを図る一手として、今後もさまざまな領域へ拡がっていきそうです。


▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、手でかたち作った胃です。優しく包み込んだ手が、癌から胃を守っています。「エスエーワン」は、特に消化器系の癌(胃がん等)に効くということで、胃がキービジュアルとなっています。清潔感のある広告です。

一般名:テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合カプセル剤
製品名:エスエーワン配合カプセルT20,25
代謝拮抗剤/配合剤/抗がん剤
沢井製薬
発売準備中

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