クラリス/広く使われている抗生物質

「クラリス(クラリスロマイシン)」は、細菌の病気に使われる抗生物質です。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器や耳鼻科領域を中心に各領域で広く使われています。2015年度の時点で、抗生物質の中で二番目に売れています(1位はゾシン

「クラリス」は、マクロライド系の代表的な抗生物質で、肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジアなどに有効です。ただし、肺炎球菌とインフルエンザ菌への作用はβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系など)より少し劣ります。1970年代に創製された古い抗生物質なので、近年は耐性がついて効き目が悪くなった菌が増えています。

一般的に“風邪”をひいても処方されることがありますが、ウイルスによる風邪には効果がありません。細菌による二次感染時や肺炎予防のためと言われていますが、近年は多くの国で“風邪の時に抗生物質は飲まない”ということが推奨されています。抗生物質の消費大国である中国でも、最近は抗生物質の処方に対して、ルール作りが進められているそうです。

▼クラリスの特徴
マクロライド系の弱点であった胃酸の影響をほとんど受けないように改良され、身体への吸収力を高めています。1日2回の服用で、十分な治療効果が期待できます。
「クラリス」の一番の売りは、他の抗生物質(βラクタム系)が効かないマイコプラズマやクラミジアに効果があることです。子供のマイコプラズマ肺炎には、たいてい「クラリス」(またはクラリシッド)が処方されます。胃潰瘍の原因である“ピロリ菌”の除菌にも有用で保険適応症として承認されています。アレルギーを起こすことはまれで、他の抗生物質でアレルギーが出る患者にも使用できます。ただし、相互作用を起こしやすいので、飲み合わせには十分な注意が必要です。

▼広域抗菌薬の使用が全体の約80%

幅広く有効な第3世代セフェム系や、フルオロキノロン系、マクロライド系、カルバペネム系といった抗菌薬の使用割合が、日本では抗菌薬全使用量の約80%を占めており、この非常に高い割合を厚生労働省は問題視しています。抗菌薬は風邪に効かないばかりか、副作用が増えるという報告があるにも関わらず、風邪に抗生物質が効くと考えている患者が多いのが実情です。また、抗生物質を最後まで飲みきらない患者が37%も存在するという調査結果も報告されています。医療費圧迫の問題や、耐性が出来て肝心な時に抗菌薬が効かなくなるおそれなどを考えると、広域抗菌薬の使用を減らす施策が必要なのかもしれません。

▼広告のキービジュアル
広告のキービジュアルは、リスです。クラリスだからリスという駄洒落ですね。駄洒落は決して馬鹿には出来ない広告のテクニックです。ダジャレには、韻を踏むことで記憶に残りやすいというメリットがありますし、親しみを感じさせる効果もあります。シチュエーションが調剤薬局ですので、医師向けというよりはやはり薬剤師向けのビジュアルです。シンボルマークのクラリス君が苺を持っていますが、これは小児向けのドライシロップが“いちご味”だからです。



一般名:クラリスロマイシン
製品名:クラリス錠200、錠50小児用、ドライシロップ10%小児用
マクロライド系抗生物質製剤
大正富山
大正製薬

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