ランマーク/癌の骨転移にも分子標的薬

骨転移にも分子標的薬。

※ランマークの効能・効果は「多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変」及び「骨巨細胞腫」です。

▼ランマークとは?

骨吸収抑制剤「ランマーク」は、骨がガン細胞によって破壊されるのを抑えて、骨転移の症状を軽くする注射剤です。4週間に1回、外来で治療を受けることが出来ます。

癌細胞が骨に転移すると、痛み、しびれや麻痺などの症状が現れたり、骨折が起こりやすくなります。こういった症状は、命に直接影響を与える病変ではありませんが、日常生活に深刻な支障をきたすため、早期に治療を開始することが重要です。

骨転移は、全世界で150万人以上、日本でも約10~20万人の癌患者が発症しており、特に前立腺癌、乳癌、肺癌などで多く認められている症状です。

▼骨転移とは?

癌が大きくなると、がん細胞は血管やリンパ管を通って他の臓器に侵入し、そこで増殖します。これを「転移」といいます。転移は、血液の流れが豊富な骨や肺、肝臓、脳などの臓器、リンパ液が集まるリンパ節で起こることが多いのが特徴です。中でも、がん細胞が骨に転移することを“骨転移”と呼びます。

▼ランマークの作用機序

「ランマーク」は、破骨細胞の形成や活性化に関わるタンパク質(LANKリガンド)に作用するヒト型モノクローナル抗体です(遺伝子組換え)。

がん細胞は、ランクル(古い骨を壊す細胞の働きを活性化させる物質)の生産を促進して、破骨細胞の働き(古い骨を溶かす)を過剰に活発にして骨をどんどん溶かし、骨の中から必要な栄養を得て増殖していきます。

「ランマーク」の有効成分デノスマブは、このランクル(古い骨を壊す細胞の働きを活性化させる物質)の働きを阻害し、破骨細胞の形成を抑えることで、壊される骨と新しく作られる骨のバランスが保たれます。結果的に、体内の骨量を増加させて、骨の強度を上げるという仕組みです。

▼分子標的薬とは?

分子標的薬とは、細胞の表面にある物質や遺伝子を標的として攻撃する薬のことです。

ほとんどの抗がん剤は、投与すると癌細胞だけでなく、同時に正常な細胞も攻撃してしまうので、重い副作用を発現させてしまいます。

近年、癌治療の研究が進み、がん細胞が増殖したり転移したりするのは、遺伝子の異常で出来た物質が原因であることが判明しました。そして、身体にとって悪い働きをする物質の活動だけを抑えることができるなら、がん細胞の増殖や転移が抑えられると考えました。こうして開発されたのが【分子標的薬】と呼ばれる薬です。

分子標的薬は、分子レベルでがん細胞の特徴を認識し、悪さをする特定の分子だけを狙い撃ちにするので、正常な細胞へのダメージが少ないことが特徴です。従来の抗がん剤に比べると、副作用がずっと少なく、患者の負担が軽減されています。

▼ランマークの副作用

「ランマーク」の副作用で、特に注意が必要なのは、“低カルシウム血症”です。通常、血液中のカルシウム濃度は一定に保たれていますが、骨吸収抑制剤である「ランマーク」は、破骨細胞による骨吸収を抑える薬です。そのため、骨から血液へのカルシウムの移動が少なくなり、血液中のカルシウム濃度が低くなる可能性があるのです。

【注意】:2012年9月に「重篤な低Ca血症の副作用発現」に関する安全性速報(ブルーレター)が発布されています。

“あごの骨の壊死”や“あごの骨髄炎”なども比較的頻度の高い重大な副作用です。原因は正確に分かっていませんが、“あごの骨の壊死”や“あごの骨髄炎”は、虫歯の治療や抜歯がきっかけで起こることが報告されています。虫歯の治療前・治療中には十分な注意が必要です。

その他の副作用としては、アナフィラキシー(皮膚のかゆみ、じんま疹、声のかすれ、くしゃみ、息苦しさ)や大腿骨の骨折、皮膚感染症(皮膚の赤み、腫れ、皮膚の痛み)、発熱などが報告されています。

比較的多い重大な副作用 低カルシウム血症、あごの骨の壊死、あごの骨髄炎
その他の重大な副作用 アナフィラキシー、大腿骨の骨折、皮膚感染症

▼ランクルと同成分の骨粗鬆症治療薬

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、骨のレントゲン。骨病変にピンを刺すことで、分子標的薬ということを表しています。

製品名:ランマーク皮下注120mg
一般名:デノスマブ(遺伝子組換え)
ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤/骨吸収抑制剤
生物由来製品
第一三共

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