沢井製薬/オンコロジー

がんに立ち向かう、すべての患者さんへ私たちができること。

売り上げが1000億円を超える新薬、いわゆる“ブロックバスター”がなかなか創れなくなってしまった日本の医薬品業界ですが、国をあげた“ジェネリック医薬品使用促進”の追い風を受けて、後発医薬品大手の沢井製薬は順調に売り上げを伸ばしています。

大手製薬企業が苦戦している中、沢井製薬は“がんに携わる全ての医療関係者のために、学べる使えるコンテンツ”というテーマで、抗がん剤ジェネリック医薬品に特化した医療関係者向けがん情報サイト【sawai oncology】をオープンしました。

サイトの一番の売りは、「レジメン紹介&薬価計算」という患者一人ひとりのレジメンごとにかかる薬剤費(薬価)を計算することができるコンテンツです。先発医薬品を使用した場合とジェネリック医薬品を使用した場合との薬剤費の差額を、チャート・クリック形式で簡単に確認することができます。化学療法では患者の身長・体重などにより投与量が異なるため、その辺りの患者の体格や投与量、採用薬剤などを細かく設定できるように工夫されています。このコンテンツを医療従事者に使用してもらうことで、「ジェネリックの抗がん剤を選択肢に入れてもらいたい」という狙いです。
抗がん剤治療の“レジメン”とは、癌治療で投与する薬剤の種類や量、期間や手順などを時系列的に記した計画書のことです。化学療法における「レジメン(治療計画)」を、ガンの種類ごとに紹介しています。

また「レジメン紹介&薬価計算」のほかに、癌治療にかかわる医療従事者が知識を共有出来るように、投与スケジュール、使用上の注意、副作用、治療成績といった基本的なデータも掲載しています。これはマーケティングの基本的な手法で、「すぐに売上に直結しなくても、とりあえず自社のファンになってもらう」というイメージ戦略です。

▼抗がん剤ジェネリックの普及への課題

基本的に保険適用で3割負担ですが、それでもやはり癌の治療薬は高価です。継続して治療する場合、ジェネリックへ変更できれば自己負担額が大きく軽減されるでしょう。

ただ、医師がジェネリック医薬品の使用を認めてくれるのか? という大きな課題も残っています。もちろんジェネリック医薬品は、効果が先発品と同等であることを試験で証明しているわけですが、製造方法などが先発品と全く同じではないため、癌治療の副作用の深刻さや他の併用薬との相性といった懸念もあって、切り替えを躊躇する医師が多いようです。

それから現実問題として、病院で使われる点滴の抗がん剤を複数そろえる医療機関はほとんどないので、ひとりの患者だけが「ジェネリックにしたい」と希望しても難しいのです。こうした背景が、抗がん剤の後発品への移行の障壁となっています。

沢井製薬としては、“患者さんが安価に治療をおこなえるように”という大義名分があるので、プロモーションはやりやすいと思います。今後、さらにジェネリック医薬品の安全性とメリットを啓発していくことで、抗がん剤ジェネリックの普及へ繋げていく姿勢です。

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▼広告のキービジュアル

広告のビジュアルは、森の木々。美しい木漏れ日が差し込んでいます。森には癒やしのイメージがありますし、信頼感や安心感を感じさせます。“成長=生きる”という意味も込められていそうです。下半分を使ってラインナップを並べたのも効果的だと思いました。まだまだ少ないと思っていたオンコロジー領域のジェネリックですが、すでにこんなに沢山発売していたのですね。

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