手塚治虫と医薬の良い関係

手塚治虫といえば、日本人なら誰でも知っている漫画家で、幅広いジャンルの多くの作品を残しています。学生時代からプロの漫画家として活躍していましたが、医者(医学博士)でもありました。研修生時代は実際に診察も行っていたということです。その知識をヒントに、「ブラックジャック」など、医療に関わる作品をたくさん産み出しています。

そのようなことから医薬品とのコラボレーションが増えるのも自然なことで、医薬品広告に作品のキャラクターが起用されるのも納得できます。最近の広告でみるとアイミクス」「パリエット」などが挙げられます。

アイミクスは血圧降下剤なのですが「アイの力で降圧に挑む」をキャッチフレーズに、【ジャングル大帝】を起用しています。余談になりますが、既存の降圧剤であるアムロジピンとイルベサルタンを配合したのがアイミクスで、アムロジピンのAとイルベサルタンのI、それをミックスしたという意味でアイミクスと名付けられました。

この規格にはその配合割合によってLD錠とHD錠があるのですが、アイミクスHD錠はイルベサルタン100mgとアムロジピン10mgの配合であり、100と10を“ひゃくじゅう”と読み、そこから【百獣の王:ライオン】がイメージされ、【ジャングル大帝】に結びついたのです。

また「パリエット」は逆流性食道炎の治療薬ですが、【鉄腕アトム】が起用されています。誰もが知っているアトムは身近な存在ですが、逆流性食道炎がどんな病気か知っている人は多くはないでしょう。知名度が高く、身近な存在である鉄腕アトムと一緒に、この病気をもっと広く知って欲しいという願いから起用されました。

手塚治虫といえば、昭和20年代から後世に残る数々の傑作を描いています(ちなみに私は、小学生の頃に「火の鳥」に出会い、それから手塚マンガを400冊以上蒐集するファンとなりました)。まだテレビも十分に普及していない時代から、死ぬまで第一線で活躍を続けた手塚先生(逝去された時、連載漫画を三本も抱えていました)。あれから半世紀以上たってもなお、キャラクターが多くの日本人に愛されているということが、ファンとしてとても嬉しいです。

手塚作品のキャラが漫画の世界を離れて医薬品広告と結びつき、人々の生活の中に入り込んでいるという事実は、作者と医薬品との素晴らしい関係性を表していると感じます。

コラム一覧へ

関連記事

カテゴリー

ピックアップ

  1. ビビアント/骨に奏でる強さとしなやかさ

  2. ネシーナ/極めて高い選択性

  3. メバロチン/画期的なスタチン系高脂血症治療剤

  4. プレベナー/65歳以上の肺炎予防のために

スポンサードリンク

コラム

  1. 医薬品のバイラルマーケティングとは?

    あなたのその症状、「胸やけ」「呑酸」ではありませんか?画像は「逆流性食道炎」の疾患啓発広告です。

人気の記事

  1. ▼サインバルタとは?「サインバルタ」は、憂鬱な気分を改善して、やる気を高める抗うつ薬です。
  2. 歴史が 変わる 瞬間がある▼ハーボニーとは?「ハーボニー」は、C型肝炎のウイルス増加をおさえ...
スポンサードリンク