潜在能力を感じるサービス“医薬情報おまとめ便”

2017年4月に開催された「ヘルスケアIT」で“医薬情報おまとめ便”というサービスを知りました。
医薬情報おまとめ便サービスとは、日本薬剤師会とインテック社が協力した情報提供で、薬局へ“製薬会社、医療機器メーカー作成のリーフレットやポスター”をまとめて一括して発送するというサービスです。

以前は、日本薬剤師会に所属する薬局のみのサービスだったのですが、2016年6月より、日薬会に所属していない薬局も含めた全国の約55,000施設を配布対象にしているとのことです。製薬会社や医療機器メーカーにとっては、自社単独で行うよりも“コストが抑えられる”というメリットがあります。

薬局には、「安全性情報」「医薬品情報」「服薬指導情報」などの最新情報が定期的に届きます。いままで資料の多くは未開封のまま捨てられたり、同じ物がダブってゴミになっていたと思いますが、“埋もれてしまう情報を視てもらえる情報へ”というコンセプトで、情報提供会社が情報をカテゴリー毎に整理し、デザインや誌面を読みやすく工夫することで、薬局側にもメリットがあると日薬会は期待しています。
またWEBサイトでは、最新号の情報や、見逃してしまった過去のバックナンバーの閲覧が可能です。薬局内で積み上げられている未開封の情報を、なんとか読んでもらおうと試行錯誤しています。

工夫が施された医薬品情報

背景には、薬剤師の裁量によって売上が左右されるジェネリック(後発医薬品)の存在が大きいと考えられます。建前上は「安全性情報を全国の小さな薬局へも格差なく届けたい」ということになっていますが、製薬会社のターゲットが医師中心ではなく、薬剤師にも拡がってきたのでしょう。もはや、医薬品市場が大きく成長しなくなった時代ですので、こういった人手をかけない手法で効率的なプロモーションが必要とされています。

織り込む情報は製薬メーカーが作成することも可能ということで、アイディア次第で効果的なメッセージを現場へ届けることが出来るようになるかもしれません。使い方によっては、潜在能力を感じさせるサービスです。

医薬品おまとめサービスで届く情報資材

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