ノルバスク/日本の高血圧治療に新しい選択肢

日本の高血圧治療に新しい選択肢。
ノルバスクは、1日10mgまでの処方が可能になりました。

▼ノルバスクとは?

「ノルバスク」は、カルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)と呼ばれる降圧剤です。Ca拮抗薬は安全性が高く、効き目が良いので、高血圧治療の第一選択薬(ファーストチョイス)として重宝されています。通常、血圧コントロールを安定させるために持続性の製剤を使用します(1日1回または1日2回服用)。血糖、尿酸、脂質などに影響しないので、合併症の多い高齢者などに幅広く処方できます。長期臨床試験で、予後改善効果が認められており、将来発症するかもしれない脳卒中、心臓病、腎臓病などの深刻な合併症のリスク軽減も期待できます。

「ノルバスク」は、Ca拮抗薬の中でも、ゆっくりと効果が現れ始め、結果的に効き目が長いのが特徴です。副作用(潮紅、頭痛、動悸など)も少ないので、使い勝手の良い薬です。各社から多数のジェネリック医薬品が発売されています。

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▼配合剤の相棒としても活躍

高血圧症は世界で最も患者数が多い疾患であり、国内では約4300万人いると言われています。降圧剤の売上げは、全医薬品の中でもトップクラスです。高血圧治療のガイドラインでは食生活の改善とともに薬物治療がメインとなっており、最近は作用機序の異なる薬剤を組み合わせた(高血圧の原因が複数存在するので)併用療法が推奨されていて、年々使用頻度が高まっています。「ノルバスク」の有効成分“アムロジピン”は、高い安全性と豊富な臨床成績のおかげで、ARBの合剤の相棒としても積極的に採用されています。

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▼カルシウム拮抗薬とは

Ca拮抗薬は、そもそも狭心症の治療薬として開発されたものでした(心臓に繋がる太い血管“冠血管”の収縮を防ぐ作用)が、身体全体の血管の収縮を防ぐ効果もあることが判ったため、高血圧の治療薬としても使われるようになりました。

Ca拮抗薬の“拮抗”の意味は、Caイオンという物質の働きを邪魔して血管が細くなる動きを邪魔するということです。この働きによって、Caの働きが弱まり、血管の収縮が抑えられて、結果的に血圧が下がることになります。

高血圧症の代表的な薬剤である「ノルバスク」は、Ca拮抗薬の中で一番作用時間の長い薬です。有効成分のアムロジピンベシル酸塩の持続時間は、1錠(5㎎)で約39時間と言われています。1錠の服用で丸1日血圧をコントロール出来るというわけです。

Ca拮抗薬には“ジヒドロピリジン(DHP)系”と“ベンゾチアゼピン(BTZ)系”の2種類が存在します。「ノルバスク」は、DHP系のCa拮抗薬です。DHP系のCa拮抗薬は、血管を拡げる効果が高く、高血圧の薬の中で一番降圧効果が高いと言われています。臓器血流保持効果もあり、心臓に病気を抱える人や高齢の患者でも服用が可能です。

BTZ系は、冠動脈の拡張作用が強く,血圧をあまり下げないので、正常血圧の狭心症によく用いられます。冠血管だけでなく、心臓の筋肉にも作用して洞性興奮や房室伝導を抑制するので、高血圧で頻脈傾向の患者に効果的と言われています。なお、心臓に障害のある患者には、BTZ系は使用できません。

ノルバスク L型 降圧作用強い 狭心症適応あり 小児適応あり
コニール L/T/N型 降圧作用やや強い 狭心症適応あり 尿タンパク抑制、チャネル豊富
カルブロック L/T型 降圧作用ふつう 狭心症適応なし 尿タンパク抑制
アテレック L/N型 降圧作用弱い 狭心症適応なし 頻脈起こしにくい、尿タンパク抑制



【Ca拮抗薬のDHP系とBTZ系の違い】
系統 降圧力 心臓の病 作用部位 その他
DHP系 最も高い 使用可 N(Nifedipin) 副作用、相互作用少ない
BTZ系 穏やか 使用不可 D(Diltiazem) 頻脈の患者に効果的

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、日本の象徴である富士山。山岳写真家の大山行男さんの作品。山の生命力を感じさせる非常に力強い写真です。デザインが古くなりにくいところも、風景写真の良さです。

「ノルバスク」は、ひと昔前まで日本一売れていた降圧薬でしたので、富士山が製品イメージとして選ばれたのだと思います。富士山には“ゆるぎない安定”(安定した血圧コントロール)という意味も込められています。ちなみに富士山以前のビジュアルは“ピラミッド”でした。

一般名:アムロジピン ベシル酸塩
製品名:ノルバスク錠2.5mg,5mg,10mg、OD錠2.5mg,5mg,10mg
血管拡張剤/冠血管拡張剤/持続性Ca拮抗薬
ファイザー

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