ネシーナ/極めて高い選択性

極めて高い選択性。
DPP-4阻害薬ネシーナ。

▼ネシーナとは?

「ネシーナ」は、選択的DPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ4)阻害剤と呼ばれる2型糖尿病治療剤です。血糖値を調節するホルモンであるインクレチンを分解する酵素をブロックし、血糖値に応じてインスリン(血糖値を下げる働き)の分泌を促進して、血糖コントロールを良好にします。つまり、インスリンの分泌量を増やすことで血糖値を下げる薬です。

「ネシーナ」は、DPP-4阻害剤としては、国内3番目の治療薬です(2010年発売)。DPP-4阻害剤は従来の糖尿病治療薬と違って、インスリンを過剰に分泌させません。低血糖のリスクがほとんどなくなるということです。DPP-4阻害剤は新しい種類の薬なので、薬価が高いのがデメリットです。

DPP-4阻害薬は種類が多いですが(2015年時点で9つ)、どの薬剤もきちんと服用すれば効き目に大差はないと言われています。同じDPP-4の中でも、それなりの個性がないと生き残っていくのが難しいのかな、と思います。ちなみに、DPP-4阻害薬がここまで豊富なのは、世界でも日本だけです。

「ネシーナ」はの特徴は、服用が1日1回で済むこと。それから、2010年当時は日本で汎用されている“α-グルコシダーゼ阻害剤”との併用が唯一可能であった、という点です(その後、エクア、トラゼンタ、スイニー、オングリザなど、すべての糖尿病治療薬と併用可能なDPP-4は増えています)。

▼主なDPP-4治療薬の特徴

【ネシーナ】:腎排泄型、α-グルコシダーゼと併用可。用量調整が容易
トラゼンタ】:胆汁排泄型、腎機能に関係なく使用可
テネリア】:胆汁・腎排泄型、半減期が24時間と長い、日本発
スイニー】:腎排泄型、中性脂肪やLDLコレステロールを下げる効果
オングリザ】:腎排泄型、解離半減期が長く、効果が持続する
マリゼブ】:腎排泄型、週1回で他のDPP-4阻害剤と同等の効果





▼ネシーナ+アクトスの配合剤

2011年9月、「ネシーナ」と「アクトス」(ピオグリタゾン)の配合剤である「リオベル配合錠」が発売されました。「アクトス」は、インスリン抵抗性を改善することによって血糖値を下げる“チアゾリジン系”の糖尿病治療剤です。

▼広告のキービジュアル

広告のビジュアルは、擬人化された木です。葉が膵臓の形をしています。木は根が腐っていたら、枝も葉も元気に育ちません。糖尿病の合併症も似ていて、うまく血糖がコントロール出来ないと、最終的に血管が詰まって身体が腐っていきます。この広告では、糖尿病が改善していくイメージを、元気な木のキャラクターで表現しています。足下の数字の【4】は、DPP-4という意味です。

一般名:アログリプチン安息香酸塩
製品名:ネシーナ錠6.25mg,12.5mg,25mg
選択的DPP-4阻害薬/2型糖尿病治療剤
武田薬品工業
新発売

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