プレタール/抗血小板から抗血栓へ

抗血栓力
―抗血小板から抗血栓へ―

▼プレタールとは?

「プレタール」は、ホスホジエステラーゼ阻害薬と呼ばれる種類の抗血小板薬です。血管内で血液が固まり、血の流れが滞ってしまうことを“血栓”と呼びます。症状としては、心筋梗塞や脳卒中、脳梗塞が代表的です。血管が詰まってしまうので、身体の末端の組織がダメージを受けて、機能が失われることがあります。

「プレタール」は“血小板(損傷した時に集合して傷口を塞ぐ細胞)”の働きを抑制して、血液が固まるのを防ぎます。主に脳卒中・脳梗塞の再発防止に使われています。抗血小板作用のほかに、血管拡張という付加効果があります。注意点として、“うっ血性心不全”の患者には禁忌で、使用は厳禁です。

ホスホジエステラーゼ阻害薬という種類の薬は、“間欠跛行”と呼ばれる動脈閉塞に対する効果が唯一証明されている抗血小板薬です。単独でも使用しますが、プロスタグランジン系の血管拡張薬と併用すことが多い薬です。特に、脳に繋がる動脈が詰まって起こる“アテローム血栓性梗塞”、頚動脈硬化によって起こる“一過性脳虚血発作”に対する改善効果が高いと言われています。

「プレタール」は、「CSPS-II試験」という脳梗塞発症後の再発と安全性を調査した大規模臨床試験で、アスピリンを対照にした効果が検討されました。そして、2010年、国際脳卒中会議(ISC)で、「アスピリンに比較して「プレタール」の方が、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)ならびに重篤な出血の発症リスクが低減された」という結果が報告されました。つまり、「プレタール」の脳卒中(脳出血を含む)再発予防効果がアスピリンより優れることを示しました。細動脈硬化例や頭蓋内血管に狭窄を有する例が良い適応です。

「プレタール」は抗血小板効果に加え、血管内皮へ作用して血管拡張効果が認められるので、脳への血流を増加できる反面、頭痛や動悸といった副作用には注意が必要です。

▼アスピリンとの違い

脳梗塞に対する有効性に、大きな違いはありません。「プレタール」はアスピリン(「バイアスピリン」など)よりも副作用が少なく、脳卒中・脳梗塞の再発率も低いということで、使い勝手が良いと言われています。脳梗塞の種類や患者の状態によって、使い分けられています。

▼プラビックスとの違い

動脈の血栓の予防には、血液が固まるのを抑える必要があります。方法として、血小板の機能を抑制するというやり方と、血管内の状態を改善するというやり方の2種類があります。「プレタール」も「プラビックス」も血小板を抑制する作用がありますが、「プレタール」には血管内皮の保護作用、血管内の機能改善効果もあります。一方、「プラビックス」の売りは“脳・心臓・末梢”に適応があるというところです。これはプラビックスだけの特徴です。脳梗塞に対する有効性に、大きな違いはありません。

▼プレタールとグレープフルーツ

「プレタール」は肝臓で代謝されるのですが、それをグレープフルーツの成分が阻害するため、副作用が出やすくなると言われています。

【併用注意】グレープフルーツジュース[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する(グレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。添付文書より

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、球体のトライアングル。それぞれ、Od錠、普通錠、散剤を表現しています。「プレタール」は抗血小板効果に加え、血管拡張効果が認められるので、キャッチコピーで「抗血小板から抗血栓へ」と謳っています。

「プレタールOD錠」は、世界で初めてOD錠への直接印字を実現したIDTAB(アイディータブ)という技術を採用しています。いままでは、もろくて溶けやすいOD錠への印字は不可能と言われていましたが、IDTAB技術でOD錠への直接印字が可能になりました。「プレタールOD錠」は、この工夫が評価されて、2013年度グッドデザイン賞を受賞しています。

一般名:シロスタゾール
製品名:プレタール錠50mg,100mg、散20%、OD錠50mg,100mg、
体液用薬/抗血小板剤
大塚製薬
プレタールOD錠、新発売

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