ブロプレス/エカード/ユニシア

切り札は多い方がいい。

▼ブロプレス・ファミリー

「ブロプレス」「エカード」「ユニシア」のジョイント広告です。ジョイント広告には、コスト削減や相乗効果というメリットがあります。

「エカード」「ユニシア」は「ブロプレス」(カンデサルタン)の配合錠で、この3製品は“ブロプレス・ファミリー”と呼ばれています。2015年度の売上は、ファミリー合計で585億円ありましたが、2016年度は後発品(ジェネリック)や薬価改定の影響で、148億円にまで落ち込んでいます(前年比−74.7%)。

ブロプレス・ファミリー 2015年度売上:585億円 2016年度売上:148億円
アジルバ・ファミリー 2015年度売上:590億円 2016年度売上:669億円

近年ではブロプレス・ファミリー(カンデサルタン)はその役目を終え、同じARBの“アジルバ・ファミリー”へとシフトしつつあります。なお、2015年度のアジルバ・ファミリー全体の売上は590億円、2016年度の売上は669億円と増加しています。

▼ブロプレスとは?

「ブロプレス」はARB(A-Ⅱ拮抗剤)と呼ばれる降圧剤です(国内2番目のARB)。血圧を上げる「アンジオテンシンII(ARB)」の抑制作用があります。血管が拡がり、心臓や腎臓の負担を軽くする効果も期待できます。高血圧、腎実質性高血圧に加えて、適応に【慢性心不全】があるのが特徴です。高血圧の治療に使用されていますが、心不全や腎臓の病気にも有効と考えられています。

いわゆるブロックバスターと呼ばれる大型製品で、2010年に限って言えば、すべての医薬品の中で日本で一番売れた薬となりました(2位は同じARBのディオバン)。ジェネリック(後発品)も各社から豊富に出ています。

▼ユニシアとは?

「ユニシア」は、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)とカルシウム拮抗薬を配合した高血圧症治療薬です。

成分のひとつは、ARBの「ブロプレス」(カンデサルタン)です。もうひとつの成分は、持続性カルシウム拮抗薬の「ノルバスク」(アムロジピン)です。アムロジピンは、身体の血管を拡張して血の流れを良くすることで血圧を下げます。心臓の収縮をおさえ、心臓の負担を軽減する効果もあります。

“ARB+Ca拮抗薬”の組み合わせは、日本で頻繁に使われている組み合わせで、相乗効果で強い降圧が期待できます。ただし、最初から使うのではなく、単剤服用で十分な効果が得られない場合に用いられています。

「ユニシア」は、配合量別にLD(低:ロードーズ)とHD(高:ハイドーズ)の2種類があります。LDはアムロジピンの含量が2.5mgの低用量製剤、HDは5mgの高用量製剤。なお、ARBの主成分カンデサルタンの量はどちらも同じ8mgです。

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、トランプ。切り札と思われるユニコーンのカードに手をかけています。トランプは、医薬広告の世界で古くから使われれいるビジュアルのひとつです。これは“高血圧治療の切り札”とか“降圧薬のエース”などと絵が創りやすいためです。なお、2、4、8、12という数字は一見バラバラのように見えますが、「ブロプレス」の規格含量を表しています。

一般名:カンデサルタン シレキセチル・アムロジピンベシル酸塩
製品名:ユニシア配合錠LD, HD
降圧剤/ARB・Ca拮抗薬配合剤/持続性アンジオテンシンII受容体拮抗薬/持続性Ca拮抗薬配合剤
武田薬品工業

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