ディフェリンゲル/ニキビ治療のベース薬

ニキビ治療のベース薬

▼ディフェリンゲルとは?

「ディフェリンゲル」は、炎症のない白・黒ニキビ、炎症を起こした赤ニキビの両方に効果のある尋常性ざ瘡治療剤です。主に軽症から重症のニキビに使われます。

ニキビは進行する疾患です。初期段階で治療することによって、ニキビを減らし、炎症への進行を防ぐことができます。

「ディフェリンゲル」は、目に見えないくらいの非常に小さい毛穴のつまりや、初期にできる白いニキビや黒いニキビに作用し、ニキビの進行を防ぎます。白、黒、それらが進行して炎症をおこした赤いニキビまで、ほとんど全てのニキビを減らすことができます。

▼新しい作用のニキビ治療薬

従来、保険適応で処方されていたニキビ治療剤は、抗菌薬で殺菌して炎症を抑えるという治療がほとんどでした。そこで「ディフェリンゲル」は、ニキビの原因となる余分な皮脂分泌や毛穴のつまりに作用し、抗菌薬では出来なかった“毛穴のつまりを取り除く”新しいニキビ治療薬として登場しました。

「ディフェリン(アダパレン)」は、日本皮膚科学会による「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」において、【推奨度A】とされている一方で、肌が赤くなる(紅斑)、肌がかゆくなる(そう痒感)、肌がヒリヒリするといった副作用があり、使用を中止する人が多いのも事実です。

これらの症状は、「ディフェリンゲル」で治療を受けている人の5〜6割の人に現れるので、自己判断で中止せずに、専門クリニックや皮膚科に相談することが大切です。乾燥を防ぐ軟膏や、湿疹や皮膚炎の炎症を抑える軟膏を処方してもらうことで、症状が緩和することがあります。

▼ディフェリンゲルの副作用

「ディフェリンゲル」の主な副作用は、肌の赤み(紅斑)、肌のかゆみ(そう痒感)、肌の痛み(皮膚不快感)です。

乾燥・・・肌が乾燥でボロボロに
皮膚不快感・・・肌がヒリヒリする
落屑・・・皮膚が細かくはがれる
紅斑・・・肌が赤くなる
そう痒感・・・肌のかゆみ

通常、副作用は軽度で、ほとんどが使いはじめ(1〜2週間)に現れます。2週間~1ヵ月くらいで少しずつ治まっていきます。症状には個人差がありますので、薬を続けても症状がなかなか改善しない場合は、医師・薬剤師に相談する必要があります。

▼近年、飛躍的に進歩したニキビ治療薬

ニキビ治療薬は、この十年で保険適用の薬が続々と登場し、飛躍的進歩を遂げています。以前病院で治療したけれど、満足な結果に繋がらなかったという人は、是非病院での治療を試してみてください。

ざ瘡(ニキビ)は、放置するとニキビ痕が残る危険性があり、一度痕に残ってしまうと治すのが非常に難しい病気です。ニキビ痕を残さないためには、早い段階で適切に治療し、炎症を長引かせないようにすることが重要です。

▼ニキビの原因と主な治療法

【原因1】
毛穴のつまり
毛穴につまった角質を取り除く、余分な皮脂の分泌を抑える
【原因2】
アクネ菌の繁殖
アクネ菌を減らし、ニキビの炎症を防ぐ
【原因3】
炎症と化膿
炎症の原因となる活性酸素や遊離脂肪酸の発生を抑えて、化膿を防ぐ

▼その他のニキビ治療薬

▼広告のキービジュアル

広告のビジュアルは、メインターゲットである若い女性。ニキビ治療が上手くいって、笑顔を見せています。薬の特徴を表現するのではなく、患者が体験するストーリーを重視したビジュアルに仕上げています。

タレントの柳原可奈子さんを起用したニキビ疾患啓発サイトへの動線を作り、“ニキビはお医者さんで治療しよう” → 市販薬ではなく、「ディフェリンゲル」を使ってもらう、というDTC(Direct To Consumer)プロモーションです。医療従事者向けというより、一般消費者の行動をストーリーで考えることによって、売上へつなげていく広告です。

【DTC広告とは?】 製薬メーカーが疾病や医薬品情報を直接最終消費者(患者)へ伝えていくマーケティング手法

このような広告は、製品や特徴を知ってもらうだけでなく、「使いたい!」と思わせるまでの道筋を作っていきます。医療従事者や消費者に対して「ディフェリンゲル」の価値を伝え、行動を誘発していくという仕組みです。

この手法で気をつけなければいけないことは、「キャンペーンは話題になったけれど、それが自社製品まで届かなかった……」という事例です。こうした事態に陥らないためには、その医薬品の特徴(他の薬にはない独占的なメリット)をきちんと把握することが大切です。例えば、副作用が少ないとか、服薬アドヒアランスが高いとか、そういった薬の特性から逆算してストーリーを設計していきます。

この十年の間に、患者の行動はwebに依存するようになっており、身体に異変があれば、病院へ行く前にまずインターネットで事前に情報を集めるという時代に様変わりしています。そのような状況の中、製薬会社は“疾患啓発サイトへ誘導する”という手法を使い、自社のマーケティング・ストーリーを実現させているのです。

一般名:アダパレン
製品名:ディフェリンゲル0.1%
尋常性ざ瘡治療剤/ニキビ疾患
シオノギ製薬
ガルデルマ

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