Triple Kidney Protection
〜ニューロタン腎保護のための3つの作用〜
▼ニューロタンとは?
「ニューロタン」は、ARBと呼ばれる種類の国内最初のアンジオテンシンII受容体拮抗薬です。血圧を上げる要因の「アンジオテンシII(ARB)」に対する抑制作用があります。血管が拡がり、心臓や腎臓の負担を軽くする効果も期待できます。おもに高血圧の治療に使用されています。心不全や腎臓の病気にも有効と考えられています。
1980年代の高血圧治療では、主に利尿薬とβ遮断薬、血管拡張薬が用いられていました。その後、カルシウム拮抗薬やACE阻害薬が登場し、降圧治療の選択肢は増えていきました。しかし、新薬のACE阻害剤には“咳”の副作用があり、課題となっていました。そんな中、1998年に登場したのが、AT1受容体を遮断する新しい作用機序のARB「ニューロタン(ロサルタン)」です。
▼ニューロタンの特徴
「ニューロタン」には数多くのエビデンスがありますが、特に優れた特性を示し、その後の高血圧治療に大きな影響を及ぼしたのは【腎保護作用を実証した】ということです(RENAAL試験、LIFE試験)。
それまでは、腎不全の原因として糖尿病性腎症の占めるパーセントが年々高まり、その進行をいかに遅らせるかということが大きな課題でした。2001年に発表された“RENAAL試験”で、2型糖尿病性腎症患者1,513例を対象に「ニューロタン」の腎保護作用を検証した結果、末期腎不全(透析や腎臓移植)への進行率が28%低下、蛋白尿が35%に減少しました。
懸念されていた腎機能への悪影響も報告されなかったことから、2006年4月に「ニューロタン」は“糖尿病性腎症(※)”の適応追加が認められました。2012年現在、日本では7種類のARBが発売されていますが、“糖尿病性腎症”の適応を持っているのは「ニューロタン」だけです。
※高血圧および蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症
▼ニューロタン(ロサルタン)と利尿薬の合剤
2007年には「ニューロタン」と利尿薬の合剤「プレミネント」も発売されました。
日本人の場合、食塩摂取過多の高血圧患者が多いので、ARBと利尿薬の合剤は、相乗効果が期待できる組み合わせです。糖・脂質代謝、血清カリウムへの影響が相殺されるという点でもARBと利尿薬の組み合わせは優れています。
また、「ニューロタン」に尿酸低下作用があるということが明らかになり、利尿薬による尿酸値の上昇を抑えるというメリットがあるため「プレミネント」は他のARB+利尿薬の合剤よりも優れていると考えられています。
高血圧治療は現在、高血圧だけでなく、肥満や脂質異常症を合併した患者が増えていることから、血圧だけを改善したのでは不十分で、合併症にも好影響をもたらす(または悪影響を及ぼさない)治療薬が求められる時代へ突入しています。
▼主なARB系降圧薬
・ニューロタン(一般名:ロサルタン):世界初のARB。尿酸低下作用あり
・ブロプレス(一般名:カンデサルタン):心不全心血管イベント抑制大
・ディオバン(一般名:バルサルタン):ARBの中で薬価が一番安い
・オルメテック(一般名:オルメサルタン):心臓腎臓など臓器保護作用あり。ARBのエース的存在
・ミカルディス(一般名:テルミサルタン):血中半減期がARB最長。24時間持続的に効く
・アジルバ(一般名:アジルサルタン):2013年承認最新ARB。降圧効果最強
▼広告のキービジュアル
広告のキービジュアルは“青いバラ”。「不可能を可能にする」「夢が叶う」といった意味が込められています。バラの影が腎臓のシルエットを描いており、特徴である“臓器保護作用”を表現しています。
CGの発達でどんなビジュアルでも創れてしまう昨今ですが、“青いバラ”は遺伝子組換え技術によって2004年に誕生した本物の花です。日本のサントリーフラワーズ社とオーストラリアの植物工学企業が共同で開発した“世界初の青の色素を持った薔薇”として、当時話題を集めました。
いま見ると色調に古さを感じますが、当時のトレンドを取り入れながら、製品の特徴を巧く表現した秀逸なビジュアルです。
一般名:ロサルタン カリウム
製品名:ニューロタン錠25,50,100mg
降圧剤/A-Ⅱ拮抗剤(ARB)/A‐Ⅱアンタゴニスト
MSD