治癒へのクリアなアプローチ
▼ソブリアードとは?
「ソブリアード」は、第2世代“プロテアーゼ阻害剤”と呼ばれる新しいC型慢性肝炎治療薬です。C型肝炎の治療といえば、昔はインターフェロン(IFN)単独の治療が主流でした。2013年に“シメプレビル+ペグインターフェロン+リバビリン併用療法”が承認され、新しい選択肢として「ソブリアード」(シメプレビル)が登場しました。
「ソブリアード」はインターフェロンとリバビリンを併用し、3剤で原因となるウイルスを撃退します。「ソブリアード」単独ではなく、持続型インターフェロン製剤の「ペガシス」や他の抗ウイルス薬「コペガス(リバビリン)」などと併用します。この3剤併用により、抗ウイルス作用が相乗効果で強力になり、C型肝炎ウイルスを駆除するという仕組みです。
「ソブリアード」を含むシメプレビル+ペグインターフェロン+リバビリン併用療法”は、有効率が高いうえ、第1世代の「テラビック」(テラプレビル)に比べて、報告されている副作用も少ないです。持続時間も長いので、服用回数は1日1回だけで済みます。
▼C型肝炎とインターフェロン療法
日本のC型肝炎患者のほとんどは、C型肝炎ウイルス(HCV)が発見される以前に、輸血や献血での注射針の使い回しで感染したと考えられています。予防接種の注射器の使いまわしは、1948年頃に始まり、1988年まで続いていました。そういった経緯で、50〜80歳代の患者が多いのが特徴です。現在では、日常生活でC型肝炎ウイルスに感染するリスクは、ほとんどないと言われています。
日本国内のC型肝炎ウイルス(HCV)感染者は、190〜230万人と言われています。C型肝炎は、血液を介してC型肝炎ウイルス(HCV)が肝臓に感染することによって起こる炎症性の病気です。C型肝炎ウイルスに感染した人の約70%が、持続感染に移行して、やがてC型慢性肝炎となります。C型肝炎が慢性化すると、感染に伴う炎症が続くことによって、最終的に肝硬変や肝臓癌へと進展してしまいます。
1992年頃から、インターフェロン療法が承認されて、治療が行われましたが、治療が完了してからもウイルスが陰性のまま潜伏するなど、薬が効果的だった割合はわずか数%という悲惨な状況が続きました。
21世紀に入り、インターフェロン療法と抗ウイルス剤のリバビリンとの併用で著効率が約50%に向上。さらに、インターフェロン療法とプロテアーゼ阻害剤の「ソブリアート」を併用することで、約90%まで向上しました(初回治療患者の場合)。しかし、インターフェロン療法を含む治療法では、副作用が高頻度で出現するため、患者にとっては身体的にも精神的にも重い負担となっています。
2014年以降は、インターフェロン不用の治療効果の高い薬が次々に出現しました。1989年のC型肝炎ウイルス発見から、苦節26年。C型肝炎診療の新時代の到来です。
▼主なインターフェロン・フリー製剤
▼広告のキービジュアル
広告のビジュアルは、ステンレスを掃除する姿を描いています。ウイルスで汚れた盤面をスポンジでこすると、本来の美しいクリアな姿が出てくる、というイメージです。非常にインパクトのあるビジュアルです。赤いスポンジにざわざわとした質感があって、印象に残ります。
「ソブリアード(SOVRIAD)」という名称の由来は、SVR(ウイルス学的著効)とMyriad(C型慢性肝炎に苦しむ多数の患者を救う)を組み合わせて付けられたということです。
一般名:シメプレビル ナトリウム
製品名:ソブリアードカプセル100mg
プロテアーゼ阻害剤/抗ウイルス剤
ヤンセンファーマ