ネクサバール/肝臓がんの全身治療薬

▼ネクサバールとは?

「ネクサバール」は、癌を抑える抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)です。主に腎臓がん、肝臓がん、甲状腺がんの治療に用います。新しい作用機序のいわゆる分子標的治療薬です。

「ネクサバール」は、“血管新生阻害作用”を持った新しい種類の抗がん剤です。癌へ栄養を送る血管の邪魔をして、癌の成長を抑制します。

従来の抗がん剤とは作用が異なるため、一般的な抗がん剤による化学療法が効きにくい“腎細胞がん”に対しても一定の効果が期待できます。主に手術が困難な場合や、転移のある腎細胞がんの治療に使われます。

▼分子標的薬とは?

分子標的薬とは、細胞の表面にある物質や遺伝子を標的として攻撃する薬のことです。

ほとんどの抗がん剤は、投与すると癌細胞だけでなく、同時に正常な細胞も攻撃してしまうので、重い副作用を発現させてしまいます。

近年、癌治療の研究が進み、がん細胞が増殖したり転移したりするのは、遺伝子の異常で出来た物質が原因であることが判明しました。そして、身体にとって悪い働きをする物質の活動だけを抑えることができるなら、がん細胞の増殖や転移が抑えられると考えました。こうして開発されたのが【分子標的薬】と呼ばれる薬です。

分子標的薬は、分子レベルでがん細胞の特徴を認識し、悪さをする特定の分子だけを狙い撃ちにするので、正常な細胞へのダメージが少ないことが特徴です。従来の抗がん剤に比べると、副作用がずっと少なく、患者の負担が軽減されています。

▼ネクサバールの特徴

「ネクサバール」は、がんの増殖を分子レベルで抑制することが特徴の薬です。「ネクサバール」の標的分子は、細胞増殖と血管新生に関係する2種類のキナーゼという酵素群(Rafキナーゼやチロシンキナーゼ)です。キナーゼ阻害薬という種類に分類されます。

癌が進行して、手術が施せない腎細胞がんや肝細胞がんに対する治療の選択肢となります。臨床試験の結果、肝臓がんの全身治療薬として延命効果が認められたのは 「ネクサバール」が初めてです。

一般的な抗がん剤や類似薬の「スーテント」(スニチニブ)で頻繁に見られる副作用(骨髄抑制にともなう血液障害)は比較的少ない方です。しかし、手足症候群や発疹などの皮膚症状、高血圧、出血など特殊な副作用が多く報告されています。

▼ネクサバールの副作用

「ネクサバール」の特徴的な副作用は、50%の頻度で出る“手足症候群”という皮膚の副作用です。手の平や足の裏に皮疹や紅斑があらわれ、痛みを伴うことがあります。塗り薬でケアすれば服用を続けることが可能ですが、症状が深刻な場合は、減量もしくは休薬しなければなりません。

「ネクサバール」の主な副作用は、下痢や吐き気などの消化器の症状、高血圧、低カルシウム血症などが報告されています。

その他の副作用として、肺障害や消化管穿孔、心筋梗塞、肝障害、肝性脳症、膵炎などが報告されています。肺障害では、息切れ、咳、発熱といった副作用が認められています。肝臓がんや肝硬変の患者は、肝性脳症が疑われる意識障害の発現に注意が必要です。

重い副作用 手足症候群、剥脱性皮膚炎、重い皮膚・粘膜障害、高血圧クリーゼ、白質脳症、重い腸炎、消化管穿孔、消化管潰瘍..激しい腹痛・下痢、血液便、吐血、重い出血、狭心症、心筋梗塞、心不全、肝臓の重い症状、肝性脳症、膵炎、肺障害、重い血液成分の異常、腎臓の重い症状、低ナトリウム血症、ショック、アナフィラキシー、横紋筋融解症、低カルシウム血症
その他 発疹、脱毛、かゆみ、肌荒れ、じん麻疹、高血圧、下痢、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、口内炎
疲労感、嗄声、、リンパ球減少、肝臓・膵臓の検査値異常、低リン酸血症

▼その他の癌関連薬








▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、「ネクサバール」のシンボルマークであるシャープな曲線。メタリック調のシンボルが、癌という深刻な病気の雰囲気や、分子をピンポイントで攻撃する分子標的薬というトーンを伝えています。“腎臓”“肝臓”“甲状腺”をアイコンとして描くことで、主な適応を表しています。

一般名:ソラフェニブ トシル酸塩
製品名:ネクサバール錠200mg
腫瘍用薬/抗悪性腫瘍剤/キナーゼ阻害剤
バイエル薬品

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