東和薬品の「飲みやすく、扱いやすい」ジェネリック医薬品への取り組み
▼東和薬品とは?
東和薬品株式会社は、ジェネリック(後発品医薬品)の専業メーカーとして、確固たる地位を築いている大手製薬会社です。医療現場からの声に応えて、錠剤やPTPシートを改善したり、規格を取り違えないように個装箱などに工夫を凝らしたりと、付加価値の高いジェネリック医薬品を提供しています。
▼RACTAB(ラクタブ)とは?
“RACTAB(ラクタブ)” は、水なしで服用できる口腔内崩壊錠(OD錠)の一種です。水なしでも飲めるように口の中での溶けやすさと、湿気に強い錠剤硬度を両立しています。2012年にグッドデザイン賞を受賞。
新薬の創製は、画期的なイノベーションが必要とされるため成功率が低く、研究開発費も莫大で非常にリスキーです。その点、ジェネリック専業メーカーは、先発医薬品と同じものを、より良いカタチにして安価に提供できれば売れるわけで、一から新薬を開発するよりも成果が出やすいと言えます。
▼ジェネリック業界最多のMR
東和薬品のMR数はジェネリック業界最多と言われ、営業所は全国を網羅しています。黒柳徹子さんや南こうせつさんをTVコマーシャルに起用するなど、一般的な知名度も上がってきています。同じ薬が氾濫するジェネリックの海の中で、ブランド力を高めることで、差別化を図ろうという狙いです。
右肩上がりだったジェネリック業界ですが、2017年頃から供給と投資が追いつかず、品目を減らしたり、ギブアップするジェネリックメーカーが出てくると言われています。さらにオーソライズド・ジェネリック(AG)の台頭もあり、経営見通しが大きく変わりそうです。特に中堅以下の専業メーカーやジェネリックを扱っている新薬系メーカー、外資系メーカーが規模を縮小していく可能性があります。
製薬会社にも得意不得意があるので、今後は“ジェネリックの分業化”が進むと予想されています。製造に特化した会社、研究開発に特化した会社、ニッチな領域に特化した会社、というようにジェネリックの世界で棲み分けが起こるわけです。東和薬品のように開発〜生産〜販売まで一環してできる製薬会社は、徐々に減っていくと考えられます。