沢井製薬/2019年で創業90周年

おかげさまで沢井製薬は創業90周年。

昭和四年の澤井薬局開設から90年。その間、揺るがず守り続けた精神、それは「なによりも患者さんのために」。その実現のため先人達は、リスクを恐れず果敢に挑戦を続けて参りました。また、多くの患者様、お取引先、医療関係者の皆様から学ばせていただき、支えていただきました。昭和、平成、令和、そしてその先々でも、この精神を大切に守り続けて参ります。まごころを込めたサワイジェネリックを通して。代表取締役社長 澤井光郎

▼沢井製薬とは?

沢井製薬は、大阪に拠点を置く医薬品製造メーカーです。主力製品は、生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病など)治療剤で、約680品目のジェネリック医薬品の製造販売を行っています。2019年で創業90周年を迎えるジェネリック医薬品業界のリーディングカンパニー。

沢井製薬は、中長期ビジョンとして「2021年までに売上高2,000億円達成」を目標に掲げています。日本政府は医療費削減の一環として、後発医薬品(ジェネリック)の普及を推進していますが、薬価は改訂の度に下落傾向で収益環境は厳しい状況です。

そのような状況下、沢井製薬は医薬品の価格設定が比較的自由なアメリカへの進出を画策し、米国製薬会社のアップシャー・スミス・ラボラトリーズを買収しました。国内のジェネリック市場におけるシェアNo.1を堅持するとともに、“世界から認知されるジェネリック医薬品メーカー”を目指しています。

売り上げが1000億円を超える新薬、いわゆる“ブロックバスター”がなかなか創れなくなってしまった日本の医薬品業界ですが、国をあげた“ジェネリック医薬品使用促進”の追い風を受けて、後発医薬品大手の沢井製薬は順調に売り上げを伸ばしています。

▼公募増資で借金を返済

沢井製薬は2017年11月、公募増資で約395億円を資金調達すると発表しました。銀行などから借りている資金の返済に使う計画です。沢井製薬は、今年の春にアメリカの製薬会社(アップシャー・スミス・ラボラトリーズ)を約1,165億円で買収しており、その時の負債が膨らんでいました。

公募増資の具体策として、約500万株の新株を発行するほか、自社保有株式の100万株も新たに売り出します。需要動向に応じて、更に追加売り出し(上限90万株)も実施する予定です。

▼行動が企業のイメージを定着させる

医療従事者と製薬メーカーの関係は、“薬を売って終わり”ではありません。安全性情報や服薬指導の提供など、抗がん剤治療を継続するための環境の整備も重要な仕事です。

人は潜在的に製薬メーカーを“擬人化”して見ています。企業をまるで有名人のように感じて、企業の行動や言動、雰囲気などから、その会社を人格化しているのです。会社のことを“法”とは良く言ったものです。製薬企業の人格は、医療従事者が製品を選ぶ際に、非常に重要な指針となります。

では、ユーザーはどのようにして企業のイメージを擬人化していくのでしょうか?
大ヒット映画『バットマン・ビギンズ』の名科白にこういう言葉があります。

「人間は中身ではなく、行動で決まる」

製薬企業の多くは、その社会的責任を果たすために、CSR(corporate social responsibility)というものに取り組んでいます。例えば、森林再生プロジェクトや社会福祉への貢献、アンメットメディカルニーズに応えるといった活動です。しかし、口先だけなら誰にでも出来ます。結局、世間の人々に「この製薬企業は本当に社会に貢献しているなあ」と感じてもらえなければ失敗です。

▼どうしたら、信じてもらえるのか?

それは、企業の擬人化(人柄)に合った活動を行っているかどうかで決まります。つまり、企業イメージを反映した行動をとることが重要なのです。人々が抱く企業イメージとかけ離れた行動を取ると、人は必ず違和感を覚えます。

例えば、敵対的買収を繰り返して大きくなっているような会社が「弱者にやさしい社会の実現を目指します!」と言っても、偽善的に映ってしまいます。製薬企業は、自分たちのイメージを分析して、ユーザーの反応を想定した上で企業活動を展開していかなくてはなりません。

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