ディナゲスト0.5mg/低用量の月経困難症治療薬

晴れやかな日々を、私らしく
月経困難症の治療にプロゲスチン製剤という選択肢

▼ディナゲストとは?

「ディナゲスト」は、もともと【子宮内膜症】の治療薬として2007年に発売された薬です(ディナゲスト錠1mg)。その後、2016年に【子宮腺筋症に伴う疼痛の改善】の追加適応を経て、今回「ディナゲスト錠0.5mg」として【月経困難症】に対する専用製剤(低用量)が承認されました。

「ディナゲスト錠0.5mg」 【効能・効果】月経困難症

※ディナゲスト錠0.5mgとディナゲスト錠1mg・OD錠1mgでは、「効能又は効果」「用法及び用量」が異なります。

製品名 ディナゲスト錠0.5mg ディナゲスト錠1mg(OD含)
効能又は効果 月経困難症 子宮内膜症、子宮腺筋症に伴う疼痛の改善
用法及び用量 1日1mgを2回に分け、月経周期2~5日目より経口投与 1日2mgを2回に分け、月経周期2~5日目より経口投与

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ず守って下さい。

「ディナゲスト」は、女性ホルモンの分泌を緩やかにし、子宮内膜病変に直接作用することで、病巣組織の増殖を抑える薬です。生理が軽くなって、子宮内膜症や子宮腺筋症に伴う痛みの症状が緩和出来ます。子宮内膜症の場合、約80%の患者に有効であることが認められています。ただし、病気を完治させることは難しいので、治療を中止した場合に症状が再発する可能性があります。

※ディナゲスト錠0.5mgの「効能又は効果」は【月経困難症】です。

なお、「ディナゲスト」は「ジエノゲスト」として、オーソライズドジェネリック(AG:公認のジェネリック)も販売されています。「ジエノゲスト」の適応は、【子宮内膜症】のみとなっています。

▼ディナゲストの作用機序

「ディナゲスト0.5mg」は、プロゲステロン受容体に対する選択的なアゴニスト作用を示し、卵巣機能抑制及び子宮内膜細胞の増殖抑制によりプロスタグランジン産生を抑制することから、月経困難症に対する有効性を示すと考えられています。

▼月経困難症とは?

月経困難症は月経期間中に起こる病的症状で、具体的な症状として下腹部痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつといった症状が起こります(多い順)。女性の生活に大きな影響を及ぼすため、アンメット・メディカルニーズのひとつと考えられています。

月経困難症は、器質的な疾患を原因としない(身体の組織に明らかな病理所見が認められない)疾患である【機能性月経困難症】と、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などの器質的な疾患を原因とする【器質性月経困難症】のふたつに分類されています。

【機能性月経困難症】に対する治療の基本は薬物療法です。国内の「産婦人科診療ガイドライン」には、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤:いわゆるピル)、レボノルゲストレル放出子宮内システムの使用、漢方薬あるいは鎮痙薬の投与が記載されています。

【器質性月経困難症】に対しては、原疾患の必要性を検討し、必要な場合は手術療法などを優先します。原疾患の治療が必要でないケースでは、【機能性月経困難症】に対する治療と同様に薬物療法を優先します。

「ディナゲスト錠0.5mg」 は卵巣機能抑制作用および子宮内膜細胞増殖抑制作用を有していることから、月経困難症治療薬であるLEP製剤(いわゆるピル)と同様の作用機序によって、月経困難症に対する疼痛改善効果が期待できます。

「ディナゲスト」は、比較的長期に服用できることもメリットのひとつです。激しい生理痛には、LEP製剤(ピル)が処方されることがありますが、ピルに対して心理的な抵抗感がある女性も多く存在します。「ディナゲスト」のようなホルモン剤は、ピルが無効な痛みにも効くケースがあり、ピルが効かない時や血栓症などが懸念で、ピルが使えない場合に選択されています。

月経困難症の治療には様々な選択肢があり、年齢や妊娠との関係でその患者に合う治療法も異なってきます。医師とよく相談して、痛みをコントロールしながら、生活の質を上げていくことが大切です。

▼子宮内膜症と子宮腺筋症

子宮内膜症は、子宮内膜と同じ細胞が子宮内膜以外の場所に発現し、女性ホルモン(卵胞ホルモン)の影響を受けて増殖と剥離、出血を繰り返す病気です。つらい痛みを伴うと同時に、病気が進行すると癒着やしこりが出来て、不妊の原因になる可能性もあります。

子宮腺筋症は病巣が子宮奥の筋肉層で増殖します。痛みがつらいのは子宮内膜症と同じで、激しい下腹部痛や腰痛を起こすことが多い病気です。

妊娠の希望がない場合、子宮内膜症の治療はホルモン剤を使うか、手術をするかに大別されます。子宮内膜症は、手術後も再発のリスクが高いため、基本的には術後もホルモン剤による治療の継続が必要となります。

子宮内膜症で主に使われる薬剤

低用量ピル 卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤。排卵を抑えて子宮内膜を薄くし、月経痛を軽くする。子宮内膜症を小さくする効果は弱い
黄体ホルモン剤(ディナゲスト) 子宮内膜を薄く保ち月経を止めるため、子宮内膜症の縮小も期待できる。更に月経期以外の腹痛や排便痛などにも有効な場合あり。ピルが効かない場合やピルが使えない場合に選択される。
ホルモン付加子宮内避妊具 黄体ホルモンがしみこませてある子宮内避妊具を挿入することによって、子宮内膜を薄く保ち、月経量を減らす。子宮内膜症を小さくすることはできないため、主に痛みや出血量の緩和に使用。

▼ディナゲストの副作用

「ディナゲスト」の主な副作用は、不正出血(通常の生理ではない)です。出血の量は様々ですが、多くの患者に認められています。大量出血や出血が何日も続く場合は、すぐに医師に相談してください。多量出血は、貧血の重大要因となります。

「ディナゲスト」を服用し始めた頃は吐き気をもよおしますが、徐々に慣れていき、大抵の場合数日で治まります。また、更年期障害に似た症状がでる場合もあります。

その他、深刻な副作用ではありませんが、ほてり、頭痛、発汗、肩こり、めまい、イライラ、気分の落ち込み、不眠などが報告されています。

主な副作用 不正出血、貧血、ほてり、頭痛、発汗、肩こり、めまい、倦怠感、イライラ、気分の落ち込み、不安、不眠、吐き気、胃の不快感、腹痛、乳房緊満感、乳房痛
重い副作用 重篤な不正出血にともなう重い貧血、アナフィラキシー

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、月と体操をする健康的な女性。月は月経の象徴で、ローマ・ギリシャ神話の「月の女神ディアナ(Diana/Artemis)」をイメージしています。月経痛が緩和されている様子を明るく前向きに描いています。



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製品名:ディナゲスト錠0.5mg
一般名:ジエノゲスト
月経困難症治療薬/黄体ホルモン剤
持田製薬

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