リスパダール コンスタ/2週に1度の注射剤

精神障害者の自立生活支援のために

▼リスパダールとは?

「リスパダール」は、心を安定させ、気分を穏やかにする統合失調症の薬です。第2世代の抗精神病薬(非定型抗精神病薬)に分類されます。

心の病気の治療に用います。気分の高ぶりや不安を鎮めるほか、心と身体の活動を改善する効果があります。統合失調症の治療薬として開発されましたが、統合失調症にかぎらず、強い不安感や緊張感、興奮、混乱、パニック、抑うつ、躁状態など様々なケースで処方されることがあります。

また、「リスパダール」は小児期の自閉症スペクトラム症(自閉症、アスペルガー症候群など)に伴う易刺激性(他者への攻撃性、自傷行為)にも適応するようになりました。たとえば、新しい場面や急な出来事、思い通りにならないとき、悪い記憶の思い出しなどちょっとしたきっかけで機嫌を損ね、かん高い声で訴えたり、怒って物を壊したり、自分の体を強く叩いたりすることがあるのです。このお薬は、そのような易刺激性をやわらげるのにも有効です。

「リスパダール」の主な作用は、ドパミンとセロトニンという脳内のふたつの神経伝達物質を抑制することです。ドパミン【D】セロトニン【S】を抑えることで、統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想、興奮)と陰性症状(無感情、意欲低下、自閉)の双方に良い効果が期待できます。ドパミンだけでなくセロトニンも抑制するということで、SDA(セロトニン・ドーパミン拮抗薬)と呼ばれています。

「リスパダール」(一般名:リスペリドン)は、ジェネリックも出ている古い薬で、便利な剤型もいろいろと発売されています。通常の錠剤や細粒剤、水なしで飲めるOD錠、口に含んでも抵抗のない水薬、そして、投与が2週間に1度で済む注射薬「リスパダール コンスタ」があります。患者の生活様式や好みに応じて使い分けることで、服薬アドヒアランスの向上が期待できます。

※コンスタ:constant(一定の、絶えない)から命名→持効性製剤の意

▼統合失調症とは?

統合失調症とは、思考、知覚、感情、言語、自己の感覚、および行動における他者との歪みによって、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神障害のひとつです。人々と交流しながら、家庭や社会で生活を営む機能がダメージを受け(生活の障害)、“感覚・思考・行動が病気のために歪んでいる”ことを、自分自身で認識することが難しくなる(病識の障害)、という特徴を持っています。日本では2002年頃まで、精神分裂病と呼ばれていました。

統合失調症は珍しい病気ではなく、100人に1人の割合でかかる一般的な疾患です。特別視することはありません。「リスパダール」をはじめ、いろいろな種類の薬が出ています。薬物療法を中心にきちんと治療を続ければ、普通の社会生活が送れる病です。

▼リスパダールの副作用

「リスパダール」の主な副作用は、ドパミン遮断(錐体外路症状や高プロラクチン血症)です。その他に、眠気やふらつき、体重増加や高血糖、立ちくらみや射精障害が報告されています。特に服用し始めたばかりに、強い立ちくらみやめまいには注意が必要です。ドパミン遮断特有の症状として、ホルモン関連の副作用として、女性では生理不順や乳汁分泌が表れることがあります(男性では乳房が大きくなる場合あり)。

重い副作用(ほとんどないですが、注意が必要) 悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、肝臓の障害、横紋筋融解症、重い不整脈、無顆粒球症、白血球減少、高血糖、低血糖、静脈血栓症、肺塞栓症、持続勃起症
その他の副作用 錐体外路症状、眠気、頭痛、めまい、立ちくらみ、痙攣、興奮、吐き気、食欲不振、食欲亢進、よだれ、口渇、便秘、尿が出にくい、かすみ目、鼻づまり、血圧低下、動悸、不整脈、高プロラクチン血症、生理不順、乳房痛、乳汁分泌、女性化乳房、射精障害、術中虹彩緊張低下症候群、発疹、体重変動

▼その他の統合失調症治療薬


▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、「リスパダール」のシンボルマークを優しく包み込む掌。ピラミッドのようにも見えます。シンボルマークは、もともと“精神分裂病治療薬”と呼ばれていた名残りです。バラバラになった心のピースが、再びひとつに合体しているように見えます。

一般名:ブロナンセリン
製品名:リパダール コンスタ筋注用25mg,37.5mg,50mg、
持効性抗精神病剤/非定型抗精神病薬(SDA)/抗精神病剤
ヤンセンファーマ

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