モーラステープ/効能追加で広がる選択肢

効能追加「筋肉痛、外傷後の腫脹疼痛」
新たな効能追加で、さらに選択肢が広がったモーラステープ!

▼モーラステープとは?

「モーラステープ」は、肩こり、腰痛、筋肉痛などで処方される湿布薬です。「ロキソニンテープ」などと同様に広く使われています。意外に知られていませんが、「モーラステープ」にはかなり強力な成分が含まれていて、使用法の注意を守らないと危険な副作用を起こすことがあります。

中でも注意したいのが、「光線過敏症」という副作用です。製品自体にも「貼付部を紫外線に当てないでください」と注意書がありますが、湿布を貼ったまま紫外線を浴びると、貼った箇所に発疹、腫れ、かゆみ、水ぶくれなどの症状が表れる場合があります。ちなみに、田舎の母が腰痛で「モーラステープ」を処方されているのですが、「光線過敏症」の副作用に過剰なくらい反応し、怖気づいて使ってくれません・・・(正しく使えば問題ありません)。「モーラステープ」は発売から20年が経過した今でも、医療用の消炎鎮痛貼付剤の市場で50%以上のシェアを有しています。

「貼る治療文化を日本から発信する代表的な医薬品として、世界の人々のQOL向上のために大きく貢献している」とのことで、平成26年度全国発明表彰で特許庁長官賞を受賞しました。

▼モーラステープの売上(追記:2018年2月)

2018年2月時点で、主力の「モーラステープ」は約495億円、「フェントステープ」は約49億円、「ノルスパンテープ」は約20億円という状況です。なお、久光製薬全体の売上げは、前年同期比1.3%増の1479億円でした。

貼る過活動膀胱(OAB)治療剤「ネオキシ」のような失敗もありますが、久光製薬の“どんな病気でも貼付剤で解決するのだ!”という意欲には毎回感嘆します。

▼縮小傾向の鎮痛消炎貼付剤市場

鎮痛消炎外用貼付剤の市場規模は、薬価ベースで1,500億円(2017年度)でした。2013年度の1,890億円をピークに縮小傾向が続いています。ジェネリックに置き換わらない品目の薬価の“特例引き下げ”や“70枚処方制限”の導入が主な要因と言われています。

▼その他の“貼る”医薬品





一般名:ケトプロフェン2%
製品名:モーラステープ20mL、L40mL
経皮鎮痛消炎剤
久光製薬

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