スピリーバ/革新のデバイス、30日連続使用が可能に

革新のデバイス
スピリーバ Your Choice

▼スピリーバとは?

「スピリーバ」は、抗コリン薬と呼ばれる気管支を広げる気管支拡張剤です。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に使用します。対症療法薬なので、病気そのものは完治出来ません。しかし、症状の悪化によって起こる悪循環を断ち、慢性閉塞性肺疾患(COPD)については、病の進行を遅らせる効果が期待できます。

▼慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは?

慢性閉塞性肺疾患:COPDとは呼吸障害の総称で、気管支や肺胞に異変が生じ、気道の流れが悪くなる病気です。症状としては、咳や痰が多くなり、息切れしやすいなど、動いた時の呼吸困難が特徴です。具体的には、肺気腫と慢性気管支炎を指します。当初は喘息もCOPDに含まれていましたが、疾患の性質上区別されました。

▼デバイスの選択肢が増えたスピリーバ

それまで「スピリーバ」のデバイスは【ドライパウダー定量吸入器】のみでしたが、2011年5月に薬の成分をファインミストとして噴出する【レスピマット】という、従来とは操作方法の異なる新しいデバイスが登場しました。

COPDは高齢者に多い疾患でもあり、デバイスの操作性は服薬アドヒアランスの観点からも重要です。操作方法の異なった複数のデバイスがあるということは、より使いやすいデバイスを患者自身が選択(Your Choice)できることになり、より利便性が高まると考えれられています。

▼30日間の連続使用が可能に

「スピリーバ」のデバイスの選択肢が増えたことで、デバイスの使い分けがひとつの課題でもあります。「スピリーバ レスピマット」は、1回のカートリッジ挿入で、30日間の連続使用が可能であるため、ドライパウダー定量吸入器に比べて、患者の利便性が向上します。

また「スピリーバ レスピマット」は小型なので、携帯性にも優れています。新しく吸入方法を憶える患者には、利便性の高い【レスピマット】を推奨し、従来のデバイスに慣れている人には引き続き今までのデバイスを使ってもらう、というのもひとつの方法です。

▼COPDの第一選択は抗コリン薬(追記:2018年4月)

2018年4月、日本呼吸器学会が5年ぶりに「COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン」を改訂しました。

今回の改訂のポイントは、安定期の治療のメインとなる長時間作用性気管支拡張薬について、β刺激薬(LABA)よりも「スピリーバ」などの抗コリン薬(LAMA)を第一選択薬として推奨しているところです(患者の容態によっては配合剤が第一選択薬)。

抗コリン薬(LAMA)がβ刺激薬(LABA)よりも優れた増悪抑制効果を示した直接比較試験が重要視された結果です。なお、前回のガイドラインでは、LABAとLAMAの間に優先順位を設けていませんでした。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療では、気管支拡張薬の単剤療法から始めて、治療効果が不十分な場合に多剤併用へ切り替える治療方針が基本となっていますが、患者の重症度(症状の程度や症状悪化の頻度)に応じて、LABAとLAMAの配合剤を第一選択薬に使用する場合もあるということです。

▼COPD治療薬市場の動向

COPDの適応がある吸入型の気管支拡張剤は、「スピリーバ」「オンブレス」「ウルティブロ」「シーブリ」などがありますが、処方数では外用剤の気管支拡張薬「ホクナリンテープ」(ツロブテロール)がトップです(2014年度)。1日1回貼るだけで済む手軽さと、小児の気管支炎にも使えるというメリットで処方が増えています。





吸入型だけで見ると、ベーリンガーインゲルハイムの抗コリン薬「スピリーバ」の処方金額が約184億円と圧倒的です。ノバルティスファーマの「オンブレス」が約23億円、「ウルティブロ」が約19億円、「シーブリ」が約10億円となっており、ノバルティスの主要3品目の金額を合わせても「スピリーバ」にかないません(2014年度)。

▼広告のビジュアルについて

広告のビジュアルは、“革新のデバイス”です。「スピリーバ」の吸入器に「レスピマット」が登場し、新しい選択肢が加わりました。ファインミストが噴射する様子はいかにも効きそうで、インパクト大です。

写真のインパクトで興味を惹き、和歌山大学と東京女子医科大学の教授が登場することで、製品に説得力を与えています。製品デバイスと医師を重ね合わせた渋みのあるデザインです。

一般名:チオトロピウム臭化物
製品名:スピリーバ吸入用カプセル18μg、スピリーバ1.25μg
気管支拡張剤・他/抗コリン薬/長時間作用型吸入気管支拡張剤
日本ベーリンガーインゲルハイム

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