プレミネント/食塩と高血圧の関係

食塩と高血圧の関係をみつめて
vs Salt.

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▼プレミネントとは?

「プレミネント」は、高血圧症の治療に使用する降圧剤です。ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)と呼ばれる成分とチアジド系降圧利尿薬のふたつを合わせて作った高血圧症治療薬です。日本初の配合降圧剤です。高血圧治療薬の中では、降圧作用が強力なランクに属します。ジェネリック(後発品)も、各社から発売されています。

成分の1つは、ARBと呼ばれるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬のロサルタン(製品名:ニューロタン)です。血圧が上がる原因のひとつ“アンジオテンシンⅡ”という物質を抑制する効果があります。アンジオテンシンⅡを抑制することで身体の血管が拡張し、更に水分や電解質のバランスが調整されることで、血圧が下がっていきます。心臓や腎臓などを保護するという特徴があるので、心臓に不安がある人や腎機能障害を持った人にも適した降圧剤です。

もうひとつは、昔から使用されているチアジド系降圧利尿薬のヒドロクロロチアジド。身体の余計な水分を尿として排出し、血圧を下げます。利尿剤は安価で、単独でも血圧を下げますが、他の降圧剤と併用することで効果を高めるという特徴があります。チアジド系の利尿薬は、特に塩分摂取が多い患者に使われています。

塩分摂取量の多い患者では、ARBやACE阻害薬が効きにくい場合があるので、そういうケースでは、まずチアジド系利尿薬が処方されています。最近出番は少ないのですが、大規模臨床試験で有効性が証明されている優良薬です。副作用も少なく、併用薬として優れています。

新しい成分と古い成分が同時に作用することで、相乗効果で血圧が下がるようになります。同時に、心臓や腎臓の負担が軽くなる効果も期待できます。日常的に血圧をコントロールすることは、脳卒中、心臓病、腎臓病のリスクを減らすことになり、寿命の伸びにつながっていきます。

「プレミネント」のARB(ロサルタン)の含有量は、LD(ロードーズ)が50mg、HD(ハイドーズ)が100mgとなっています。利尿薬のヒドロクロロチアジドの含量は、双方とも同じ12.5mg。副作用が出にくいように少量に調節してあります。持続性がある薬で、通常1日1回1錠の服用で済みます。

一般的に第一選択薬(ファーストチョイス)とはせず、他の降圧薬で効果不十分な場合に使用することになっています。ARB+利尿薬の配合剤には、他に「イルトラ」、「ミコンビ(ミカトリオ)」などがあります。



▼食塩と高血圧の関係

塩分に含まれるナトリウムは、私たちが生きるために必要不可欠なものですが、ヒトの身体は少ない食塩でも生き続けていけるように創られています。しかし、それにも拘わらず、現代の日本人は食塩を過剰に摂取しながら暮らしています。高血圧の大きな原因のひとつは“食塩”であると言われており、食塩と高血圧の問題は、長年続いている日本人の食生活の課題です。

約三億年前に、海から陸へ上がったヒトの祖先は、進化の過程でナトリウム・リサイクル装置としての“レニン・アンジオテンシン系”と呼ばれる血圧の調節に関わるホルモンを発達させることによって、ほぼ無塩の陸上でも海水と同じ組成の体液を保持してきました。

ところが、陸に上がった生物の中で人類だけが塩の旨味に目覚め、食塩を手に入れるために戦争まで起こし、現代に至るまで塩に執着し続けました。そして、長い時間をかけて身体の仕組みが変わり、塩(ナトリウム)を補助するために高血圧の発症を促進してしまいました。高血圧症は、人間の進化と引き換えにもたらされた想定外の病気なのです。

高血圧症治療では、はじめに減塩と運動(運動にはナトリウムを排出する作用がある)が推奨されています。それでも効果が不十分だと思われる場合は、食塩対策のため、ナトリウム利尿薬が使用されます。ただ、ナトリウムの利尿作用に対しては、身体のレニン・アンジオテンシン系が過剰に反発してくるので、血圧をコントロールするにはこれを同時に抑制する必要があります。

「プレミネント」は、ナトリウム利尿薬とレニン・アンジオテンシン系阻害薬のふたつを合わせて作った高血圧症治療薬です。そのため、食塩摂取量の多い日本人の高血圧症治療に向いていると言われています。

【レニン・アンジオテンシン系】
血圧や細胞外容量の調節に関わるホルモン系の総称。血圧を調節するレニン・アンジオテンシンの体内作用経路を阻害して血圧を下げる薬剤。ACE阻害薬やARBなどがある。

▼プレミネントの注意点

腎臓や肝臓の悪い患者は、状態によっては服用出来ない場合があります。また、糖尿病や痛風の患者、減塩療法中の患者、脱水や電解質失調者(水分摂取不十分、過度の発汗、下痢、嘔吐)、高齢者などは、慎重に投与する必要があります。

▼適さない症状
重い肝臓病、急性腎不全、無尿、透析療法中、低ナトリウム・低カリウム血症、妊娠中

▼注意が必要
腎臓病、肝臓病、動脈硬化症、痛風、糖尿病、脳卒中経験者、脱水・電解質失調、減塩療法中、手術前、高齢者

▼高血圧症の現在

高血圧症は世界で最も患者数が多い疾患であり、国内では約4300万人いると言われています。高血圧治療のガイドラインでは食生活の改善とともに薬物治療がメインとなっており、最近は作用機序の異なる薬剤を組み合わせた(高血圧の原因が複数存在するので)併用療法が推奨されていて、年々使用頻度が高まっています。日常的に血圧をコントロールすることは、将来的なリスク(脳卒中、心臓病、腎臓病など)を減らすことへ繋がります。

▼他のARBの合剤(+Ca拮抗薬)

ミカムロ」:ベーリンガーインゲルハイム/アステラス
アイミクス」:シオノギ製薬
アテディオ」:持田製薬
エックスフォージ」:ノバルティスファーマ
ユニシア」:武田薬品
レザルタス」:第一三共/興和






▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、虎と鳥が合体した獣です。ギリシア神話に登場する伝説の生物“キマイラ(キメラ)”を連想させます。虎と鳥の合体というのは、もちろん合剤という特徴を表しています。非常に力強い印象で、インパクトを感じます。

画像ではわかりませんが、金箔を使ったり、キラキラした光沢のある紙を使ったり、5周年ということで、贅沢に予算を使って豪華に仕上げています。

洞窟のような背景が荘厳な雰囲気を強調しています。周囲の岩塩のような結晶は、ナトリウムのイメージでしょうか(ヒドロクロロチアジドは、ナトリウムの輸送体の働きを阻害することにより、血圧を下げる)。

ブランドイメージの赤と黒がお互いを引き立てています。“赤と黒”というコンビは、カジノのルーレットの盤面にも使われている伝統的な配色です。この赤と黒の2色も合剤の象徴です。

一般名:ロサルタンカリウム・ヒドロクロロチアジド
製品名:プレミネント配合錠LD、HD
降圧剤/ARB・利尿薬配合剤/持続性ARB・利尿薬合剤
MSD

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