ロトリガ/脂質異常に2つの力〜EPA+DHA〜

脂質異常に2つの力〜EPA+DHA〜

▼ロトリガとは?

「ロトリガ」は、血液中の脂肪分を減らす医療用医薬品です。いわゆる“血液サラサラ”の薬です。トリグリセライド(中性脂肪)を減らす作用がありますが、コレステロールを低下させる効果はほとんどありません。抗血小板作用により、血液を固まりにくくする効果も持っています。肝臓病や腎臓病といた合併症を起こし、フィブラート系の薬が使えない時にも処方ができます。コレステロール低下作用をもつスタチン系の薬と併用することも可能です。

有効成分のオメガ‐3脂肪酸エチルはイワシやサバなどの油成分から製造され、イコサペント酸エチル(EPA-E)やドコサヘキサエン酸エチル(DHA-E)といった複数の成分から構成されています。EPAは青魚に含まれる不飽和脂肪酸と同じ成分で、不飽和脂肪酸において虚血性心疾患(心筋梗塞などの冠動脈疾患)の予防効果再発防止に対して有効であることが疫学調査で証明されています。

▼広告のキービジュアル

広告のビジュアルは、魚のカタチをした“砂時計(油時計?)”。油がサラサラと下へ落ちてゆき、きれいな水になっていく姿を描いています。血液の脂肪分が減っていく様子を表現した単純明快なビジュアルです。CGでの表現は武田薬品工業の得意技で、武田の医薬品広告に頻繁に使われています。

▼エパデールとの違い

エパデール」と「ロトリガ」の大きな違いは純度です。「エパデール」は純粋な“EPA”だけの薬で、「ロトリガ」は“DHA”をプラスした薬です。海外では、EPA+DHAが主流で、後からEPAの高純度製剤が使われ始めたそうです。武田薬品は、“DHA”をプラスすることで“EPA”単独よりも効果が高まると言っていますが、日本人で検証したデータがないため、現時点ではその効果は確立されていません。一方、「エパデール」には日本人を対象にした大規模臨床試験のデータがあり(論文が「Lancet」に掲載)、エビデンスがあるという利点があります。しかし、中性脂肪を下げる効果には、どちらもあまり違いはないということです。

「ロトリガ」のメリットは、服用が1日1回で済むという点です(「エパデール」は1日2~3回服用)。実は「エパデール」も「ロトリガ」も、食事の直後(食後10分以内)に服用しないと、効果が落ちます。食べものと一緒でないと、薬の成分が胃や腸できちんと吸収されないからです。食事の度に三度三度服薬するというのは結構面倒ですので、「ロトリガ」の“1日1回”という特徴は、意外にメリットだと思います。


一般名:オメガ‐3脂肪酸エチル
製品名:ロトリガ粒状カプセル2g
高脂血症用剤/EPA・DHA製剤
武田薬品工業

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