ディオバン・エックスフォージ/V+A=X

「ディオバン」と「エックスフォージ」のジョイント広告です。

▼ディオバンとは?

「ディオバン」は、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)に属する高血圧症治療薬で、血管を収縮する作用のあるアンジオテンシンⅡと呼ばれる物質の働きを抑制することで血圧を下げます。心臓や腎臓などを保護するという特徴があるので、心臓に不安がある人や腎機能障害を持った人にも適した降圧剤です。

降圧に関して云えば、カルシウム拮抗薬の方が強力です。しかし、ARBは血圧を下げる以外にもメリットがあるので、重宝されています。ARBは「ディオバン」以外にもいくつか出ていますが、「ディオバン」は他のARBと比べて薬価が安いというメリットがあます。ARBの中でも、コスパの良いバランスの取れた“万能型”といったイメージです。最近では、ARBに利尿剤やカルシウム拮抗剤などの高血圧治療薬を混ぜた合剤が主流となっています。


▼エックスフォージとは?

「エックスフォージ」は、ふたつの有効成分を合わせた高血圧症治療薬です。成分のひとつは、ARBの「ディオバン」(バルサルタン)です。もうひとつの成分は、持続性カルシウム拮抗薬の「ノルバスク」(アムロジピン)です。アムロジピンは、身体の血管を拡張して血の流れを良くすることで血圧を下げます。心臓の収縮をおさえ、心臓の負担を軽減する効果もあります。“ARB+Ca拮抗薬”の組み合わせは、日本で頻繁に使われている組み合わせで、相乗効果で強い降圧が期待できます。ただし、最初から使うのではなく、単剤服用で十分な効果が得られない場合に用いられています。

▼高血圧症の現在

高血圧症は世界で最も患者数が多い疾患であり、国内では約4300万人いると言われています。高血圧治療のガイドラインでは食生活の改善とともに薬物治療がメインとなっており、最近は作用機序の異なる薬剤を組み合わせた(高血圧の原因が複数存在するので)併用療法が推奨されていて、年々使用頻度が高まっています。日常的に血圧をコントロールすることは、将来的なリスク(脳卒中、心臓病、腎臓病など)を減らすことへ繋がります。

▼ディオバンのデータ改ざん問題

「ディオバン」といえば、データ改ざん問題が思い浮かびます。一般のニュース番組でも取り上げられたので、ご存知の方も多いでしょう。「ディオバン」が血圧降下作用以外に“脳血管障害や狭心症にも改善効果がある”として、臨床試験データを都合の良いように改ざんしていたという事件です。この件が発覚して、「ディオバン」には脳血管障害や狭心症の予防効果がある、とは根拠を示して言えなくなりました。本当は少しは可能性が残っているのかもしれないのですが、結果を急ぐあまりデータを改ざんしたせいで全ての信用を失ってしまいました。しかし、血圧降下については根拠となるきちんとしたデータがあるので、降圧効果がないとか悪い薬だという風には考えないでください。

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、パワフルな滝のイメージ。カヤックの滝下りで“降圧”を表現しています。ビジュアルには、旗のポールが交差しているところに製品名の象徴である「X(エックス)」が隠されています。“Valsartan”+“Amlodipine”=“X(エックスフォージ)”というわけです。

▼主なARB系降圧薬

ニューロタン(一般名:ロサルタン):世界初のARB。尿酸低下作用あり
ディオバン(一般名:バルサルタン):ARBの中で薬価が一番安い
オルメテック(一般名:オルメサルタン):心臓腎臓など臓器保護作用あり。ARBのエース的存在
ミカルディス(一般名:テルミサルタン):血中半減期がARB最長。24時間持続的に効く
アジルバ(一般名:アジルサルタン):2013年承認の最新ARB。降圧効果が最強

▼代表的なARB+Ca拮抗薬の合剤

ミカムロ」:ベーリンガーインゲルハイム/アステラス
アイミクス」:シオノギ製薬
アテディオ」:持田製薬
「エックスフォージ」:ノバルティスファーマ
ユニシア」:武田薬品
レザルタス」:第一三共/興和






一般名:バルサルタン
製品名:ディオバン錠20mg,40mg,80mg,160mg、OD錠20mg,40mg,80mg,160mg
降圧剤/A-Ⅱ拮抗剤(ARB)/選択的AT1受容体ブロッカー

一般名:バルサルタン/アムロジピン ベシル酸塩
製品名:エックスフォージ配合錠、OD錠
降圧剤/ARB・Ca拮抗薬配合剤/選択的AT1受容体ブロッカー・持続性Ca拮抗薬合剤
ノバルティスファーマ

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