2型糖尿病治療のアンメットメディカルニーズ

わたしたちは2型糖尿病治療のアンメットメディカルニーズに対して、これからも優れた医薬品の開発・製造・販売により貢献できるように尽力してまいります。

▼広告のキービジュアル

「MSD」と「アステラス」の糖尿病領域の企業広告です。企業広告の体裁を取っていますが、自社の糖尿病治療薬「スーグラ」(SGLT2阻害剤)のイメージを意識させた内容になっています。

広告のキービジュアルは、リンゴと鳥の羽根。「スーグラ」(鷹の羽)のビジュアルイメージを連想させる面白い広告です。

糖尿病治療薬のSGLT2阻害剤(スーグラ)は、リンゴの樹皮から抽出された成分(フロリジン)を基に研究されたという経緯がありますので、リンゴ=糖尿病治療薬(SGLT2阻害剤)という意味が込められています。

なお、リンゴといえば糖尿病治療薬「アプルウェイ」を思い浮かべてしまいますが、これは他社(サノフィ)製品です。


▼アンメットメディカルニーズとは

炎症性腸疾患(IBD)の啓発広告です。キャッチコピーに使われている“アンメットメディカルニーズ”とは、いまだ有効な治療方法がない“満たされていない医療”ニーズのことです。患者や医療従事者から待望されているのにもかかわらず、治療法や薬がないことを指します。マーケティングの世界では“消費者の期待する製品と現状の製品の力の差”と考えられ、アンメット・ニーズとも呼ばれています。

▼アンメットメディカルニーズの例

例として、胃潰瘍と炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎)で考えてみます。
胃潰瘍は、一般的な標準薬で安全に治療できることが確立されており、消費者のニーズはほぼ満たされています。今後は、価格の引き下げや飲みやすさ、管理のしやすさなどが期待されてきます。
潰瘍性大腸炎は原因が特定されていないということもあって、標準薬の治療では消費者のニーズが満たされていません。そういった場合、はじめに有効性の高い医薬品が求められます。そして次に、より安全性の高い医薬品が求められるようになります。医薬業界では、このようなアンメットメディカルニーズを念頭に医薬品の開発が行われています。

アンメットメディカルニーズの例
疾患 標準薬の治療  消費者ニーズ 方向性
胃潰瘍 満足 ・服薬のしやすさ
・価格の引き下げ
・治療日数の短縮
潰瘍性大腸炎 不満 ・有効性の高い薬
・併用効果が高い薬
・副作用が少ない薬

▼企業広告のメリット

企業広告は、企業のイメージアップを図ることで、結果として、自社製品の売上拡大に寄与することを狙っていますが、メリットはそれだけではありません。企業広告の効果は、例えば「あの会社だったら、働いてもいいな」といった優秀な人材の確保や「世間から立派な会社だと思われているし、自分も見合うように頑張らなくちゃ」といった従業員の意識にも充分な効果を発揮すると言われています。

いままでは、製品広告と企業広告は完全に分離して存在していましたが、最近では、製品広告と企業広告を一体としてとらえる発想が強まっています。医薬広告で言うと“C型肝炎”“疼痛”などの領域ごとで、企業広告を打ってくるケースです。これらは、企業広告を一歩推し進めて、製品の売上に繋げることを想定しています。製薬企業も商売ですから、やはりいろいろなことを考えて、仕掛けを練っているのです。

▼糖尿病とは?

糖尿病には1型と2型が存在します。1型糖尿病は、膵臓に存在するβ細胞と呼ばれるインスリンを分泌する組織が、主に自己免疫によって壊れてしまっている状態の病気です。インスリンが分泌できないため、血糖が高くなってしまいます。1型糖尿病の患者には、基本的にインスリン注射を打って、治療します。

一方で2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)は、生活習慣や肥満などによってインスリンの効きが悪くこなることで発症する病気です。「スーグラ」は、2型糖尿病に対して使用する選択的SGLT2阻害剤です。

2型糖尿病治療では、薬を使う前にまずは食事の改善や運動療法が試されます。そして、食事療法や運動療法を行っても血糖値の改善が見られない場合に、「スーグラ」のような薬を併用して、血糖をコントロールします。

糖尿病は食事療法、運動療法、薬事療法の3つが基本ですが、ひとつでも手を抜くと血糖値が悪くなってしまいます。日々の血糖値を適切に保つことは、将来起こるかもしれないさまざまな合併症の予防につながります。

アステラス
MSD

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