グラクティブ/国内初のDPP-4阻害薬

TECOS

シタグリプチンは、14,735例の長期臨床試験によって心血管イベントや心不全による入院を増加させないことが示されました。

▼グラクティブとは?

「グラクティブ」は血糖を下げる糖尿病の薬です。国内初の選択的DPP-4阻害薬です。効き目が穏やかなので、新しい患者や高齢者に向いているとのことです。また、日本人に多い非肥満型の糖尿病にも有効だと考えられています。

「グラクティブ」は、SU系などの従来使われていたインスリン分泌促進薬とは作用機序が異なります。DPP-4阻害作用がHbA1c値を低下し、血糖値を改善します。単独では効果が弱いこともあり、すべての糖尿病治療薬との併用が可能となっています。

▼グラクティブとジャヌビアの違い

「グラクティブ」と「ジャヌビア」は製品名は違いますが、有効成分はどちらも“シタグリプチン”でまったく同じ薬です。降圧剤の「アムロジン」=「ノルバスク」や糖尿病治療薬の「デベルザ」=「アプルウェイ」と同様の1物2名称製品です。

1物2名称製品は、医療用医薬品の世界では良くあることで、“併売品”と呼ばれています。なぜ一物二名称の医薬品が多く存在するのかという理由は、患者にとってのメリットはほとんどなくて、各社のビジネス的な思惑が大きいと言えます(販売経路や領域の得意・不得意など)。

▼存在感が増すDPP-4、SGLT-2は苦戦

糖尿病治療薬DPP-4阻害剤の国内売上高(2016年度)を見ると、「ジャヌビア」が724億円で第1位。第2位は同じくDPP-4阻害剤の「トラゼンタ」で385億円。第3位はDPP-4阻害剤の「エクア」で336億円。次に「ネシーナ」ファミリー(配合剤含む)で329億円。「グラクティブ」は294億円で、第5位となっています。

なお、SGLT-2阻害剤のツートップ「スーグラ」と「フォシーガ」の2016年度の売上高は、「スーグラ」が95億円、「フォシーガ」が78億円でした。SGLT-2阻害剤は脱水などの副作用が懸念されて、75歳以上の高齢者の使用を避けるべきと日本老年医学会から勧告されたため、市場浸透へ勢いがつかない状態です。

売上高と処方数は必ずしも一致しませんが、それでも日本でのDPP-4阻害薬の評価は疑いようがありません。2015年の段階で9種類ものDPP-4阻害薬が発売されています。これだけ多くのDPP-4阻害薬が発売されているのは日本だけです。

DPP-4阻害薬は種類が多くなり(2015年発売のマリゼブで9つ目)、どの薬剤もきちんと服用すれば24時間のDPP-4阻害率は80%をクリアしているので、医師も選択に迷うのではないでしょうか。後から発売される薬は、それなりの個性がないと生き残っていくのが難しいのかな、と思います。


▼グラクティブの特徴

■選択的にDPP-4を阻害し、活性型インクレチンを増加させ、血糖依存的に血糖低下作用を発揮
■1日1回投与。食事の影響を受けないため、いつでも服用可能。

「グラクティブ」は“国内初のDPP-4阻害薬”ということが売りです。新しい薬の方がいろいろと改良されていて利点があるように思えますが、先行して発売した薬には新しい薬にはない実績があります。特に後期高齢者(75歳以上)への処方数は、DPP-4阻害薬の中でもトップクラスです。

「グラクティブ」は、効果がしっかりしていて、安心・安全に血糖を下げることが出来るので“糖尿病治療のファースト・チョイス”のひとつとして重宝されています。

▼グラクティブの副作用

日本国内の臨床試験で報告された副作用は1,190例中96例(8.1%)でした。主な副作用として、低血糖症17例(1.4%)、便秘12例(1.0%)が報告されています。

▼主なDPP-4治療薬の特徴

トラゼンタ】:胆汁排泄型、腎機能に関係なく使用可
テネリア】:胆汁・腎排泄型、半減期が24時間と長い、日本発
スイニー】:腎排泄型、中性脂肪やLDLコレステロールを下げる効果
オングリザ】:腎排泄型、解離半減期が長く、効果が持続する
マリゼブ】:腎排泄型、週1回で他のDPP-4阻害剤と同等の効果





▼広告のキービジュアル

広告のビジュアルは、鍵です。鍵の突起部分を使って老若男女を表現しているところがユニークです。鍵の持ち手部分が「グラクティブ」の“G”となっています。

【TECOS】とは、グラクティブ錠(シタグリプチン)の心血管系での安全性を評価する臨床試験の名称です。

一般名:シタグリプチン リン酸塩水和物
製品名:グラクティブ錠12.5mg,25mg,50mg,100mg
糖尿病用剤/選択的DPP-4阻害剤
小野薬品
2009年12月11日発売

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