オルベスコ/新型コロナウイルスの症状が改善した例

▼新型コロナウイルスに「オルベスコ」を使用し、改善した例(追記:2020年3月)

2020年3月2日、神奈川県立「足柄上病院」は、吸入ステロイド「オルベスコ(シクレソニド)」を投与したことにより、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状が改善したとして、3例の詳細を日本感染症学会のホームページに掲載しました。

COVID-19 肺炎初期~中期にシクレソニド吸入を使用し改善した 3 例

新型コロナウイルス感染症に対するステロイド治療は、ウイルス血症を遷延させる可能性や糖尿病の合併症が指摘されていますが、「オルベスコ」は吸入薬のため、飲み薬のステロイド薬に比べて血中濃度の上昇が微量で安全性が高い薬です。また、古い薬で安価ということもあり、使い勝手が良いというメリットもあります。

「オルベスコ」の早期投与の効果が確立されれば、新型コロナウイルス感染症の治療に大きな一歩をもたらすと考えられます。引き続き、使用症例の蓄積と分析が期待されています。

【注意】 2020年3月現在、「オルベスコ」の添付文書上は「有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者」に関しては【禁忌】に該当しています。そのため、使用に関しては、各医療機関の判断で倫理委員会に諮った上で使用されることとなります。

▼オルベスコとは?

「オルベスコ」は、気道の炎症をおさえる吸入薬で、喘息の治療に使います。
「オルベスコ」の主成分は、ステロイドです。ステロイドには強い抗炎症作用があります。気道の炎症がおさまると、過敏性が低下し発作が起こりにくくなります。日頃からステロイド吸入薬により気道の炎症を落ち着かせておくことが、喘息の発作を予防するのに一番効果的だと言えます。

“ステロイド”というと一般的には副作用が心配されますが、ステロイドの飲み薬にみられるような全身性の副作用はまず起こりません(可能性はゼロではありません)。長期間、大量に使う場合は注意が必要です。副腎皮質機能抑制、成長遅延、骨粗鬆症、白内障、緑内障などが報告されていますが、定期的に検査を受けていれば問題ないということです。ステロイドが微量なことから、高齢者から小児、妊婦にも幅広く使用できる薬です。

▼オルベスコの副作用

副作用で、比較的多いのは嗄声(させい)です。声がかすれたり、のどに違和感を覚えます。症例は少ないですが、まれに口内炎(口腔カンジダ症)が発症することがあります。口腔内トラブルは、吸入後に十分うがいをすることで大抵の場合予防できます。

吸入ステロイド製剤の長期間の使用に関しては、肺炎のリスク増加などが報告されているため十分な注意が必要です。

▼その他の吸入ステロイド薬

吸入ステロイド薬としては、「フルタイド」「キュバール」「オルベスコ」「アズマネックス」などがあります。単独の吸入ステロイド製剤は、現時点では慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応はありません。しかし、ガイドラインでは高度の気流閉塞で増悪を繰り返す患者には使用が推奨されています。

▼慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは?

慢性閉塞性肺疾患:COPDとは呼吸障害の総称で、気管支や肺胞に異変が生じ、気道の流れが悪くなる病気です。症状としては、咳や痰が多くなり、息切れしやすいなど、動いた時の呼吸困難が特徴です。具体的には、肺気腫と慢性気管支炎を指します。当初は喘息もCOPDに含まれていましたが、疾患の性質上区別されました。

▼広告のキービジュアル

広告のビジュアルは、老若男女がシャボン玉を吹いている写真です。子供からお年寄りまで使える薬というのが分かります。呼吸器の薬なので、息を吐いて愉しむシャボン玉なのでしょう。


一般名:シクレソニド
製品名:オルベスコ50μgインヘラー112吸入用、100μgインヘラー56、100μgインヘラー112、200μgインヘラー56
呼吸器用薬/吸入ステロイド薬/吸入ステロイド喘息治療剤
帝人ファーマ

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