ナラトリプタン/トリプタン系片頭痛治療薬

▼ナラトリプタンとは?

「ナラトリプタン」は、片頭痛の痛みを緩和させる頭痛薬です。先発品「アマージ」のジェネリック医薬品(後発品)です。

「ナラトリプタン」は、“トリプタン系”に分類される片頭痛薬で、速効性は期待できないものの、持続効果が長く、何度も繰り返す痛みの片頭痛に効果的です。「ナラトリプタン」は、国内5番目のトリプタン系治療薬です。

トリプタン系製剤は、片頭痛の特効薬として1991年に登場しました。今では、旧来のエルゴタミン系製剤に代わり、トリプタン系製剤が片頭痛薬として広く処方されています。

▼頭痛の種類

頭痛の種類は、【緊張型頭痛】【片頭痛】【群発頭痛】の3種類に大きく分類されます。

緊張型頭痛 軽度~中等度の頭痛。市販薬で緩和されることが多いので、病院へ受診する機会は少ない。放置すると悪化する傾向
片頭痛 中等度~重度の頭痛。男性よりも女性が多く、思春期から若年成人期に発症する傾向。症状は遺伝や生活環境などに左右される
群発頭痛 眼窩や側頭部に発生する頭痛。頭痛の中で最も痛みが激しい。同じ時間に周期的に発生することが多い

▼片頭痛とは?

片頭痛による痛みは、【急激に血管が拡張して起きた炎症】によるものです。生活のストレスや偏った食事、ホルモンバランスが崩れることによって、血管拡張が誘発されることが分かっていますが、血管拡張の原因には諸説あります。

その中でも、女性ホルモンの変動は強力な発作誘発因子で、初潮時に片頭痛を経験する女性が多く、月経時に発作を起こし、更年期に更に悪化すると言われています(そのため、片頭痛患者は男性よりも女性が多い)。また、経口避妊薬や月経痛のホルモン療法は、頭痛を誘発したり悪化させる場合があるので、注意が必要です。

▼片頭痛の治療

片頭痛の治療には、主に3つの薬剤が使用されています。片頭痛という病気は、痛みの度合いも症状も百人百様です。片頭痛薬の種類は豊富にあるので、症状を詳しく伝え、なるべく自分に合った薬を選んでもらうことが重要です。

解熱鎮痛薬 「ロキソニン」「アセトアミノフェン」など。軽度〜中等度の痛みには効果的だが、血管拡張の痛みや神経系の痛みには効かない
エルゴタミン製剤 旧世代の頭痛薬。片頭痛に有効だが、副作用が強く、トリプタン系が登場してからは、1製品を除いてほぼ販売中止に
トリプタン系製剤 「ナラトリプタン」「イミグラン」など。予防的に服用しても効果はなく、痛みが始まった直後に服用する必要あり。痛みのピーク時には効かないので、いつでも常に服用できるように剤型に工夫が多いのが特徴

▼ナラトリプタンの副作用

「ナラトリプタン」の主な副作用は、吐き気、嘔吐、筋肉痛(運動していないのに痛む)などです。また、服用し始めに、胸や喉のつかえや圧迫感を感じることがあります。

胸やノドの違和感については、念のため心電図検査を受ければ安心です。たいていは問題ないのですが、海外では狭心症や心筋梗塞が報告されています。とくに中高年の人は要注意です。

頭痛薬を頻繁に使用することで、薬剤性頭痛が生じる場合があります。「ナラトリプタン」を服用しても、効果がまったくない場合、逆に頭痛が悪化する場合は、医師に相談してください。トリプタン系製剤が効きにくいタイプの可能性があります。

重い副作用 心臓の異常(狭心症、心筋梗塞など)、ショック、アナフィラキシー、薬剤性頭痛(逆に頭痛が悪化)
その他の副作用 胸のつかえ、喉のつかえ、肩こり、筋肉痛、吐き気、嘔吐、眠気、めまい、蕁麻疹、発疹

▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、破片。ガラスが割れたような、壁が崩壊するような強烈なイメージで、片頭痛の痛みを表現しています。ひと目で頭痛の薬だと分かる広告デザインです。ジェネリック(後発品)ということで、奇をてらわないストレートなビジュアルに仕上がっています。

一般名:ナラトリプタン塩酸塩
製品名:ナラトリプタン錠2.5mg「KO」
血管収縮剤/5-HT1B/1D受容体作動型片頭痛治療剤
寿製薬

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