プレガバリン/リリカのAG

▼プレガバリンとは?

「プレガバリン」は、神経痛を緩和させる薬です。主に神経障害性疼痛に使用されています。ファイザーから発売された「プレガバリン」は、先発医薬品「リリカ」のオーソライズド・ジェネリック(AG)となります。

「プレガバリン」は、痛いときにだけ服用する薬ではなく、一定期間服用し続けることで効果を発揮する疼痛治療薬です。そのため、25mg、75mg、150mgと多くのラインナップが存在します。医師の指示に従って、服用量や服用回数を調整することを想定しています。

身体に薬の成分を慣れさせるために、使い始めは少量から開始するのが一般的です。身体が慣れてきたら、痛みが緩和されるまで少しずつ投与量を増やしながら、その患者に適した服用量を見つけていきます。

薬の効果が表れるまでには、時間がかかることがあり、体格や年齢などによって効き目に個人差もあります。少しずつコツコツと治療を続けて、痛みの軽減とともに、痛みによって制限されていた生活の質の向上を目指してゆく、という薬です。

“慢性疼痛”とは、3ヵ月以上続く非がん性の疼痛のことを指し、線維筋痛症、帯状疱疹後疼痛などが含まれます。線維筋痛症においては、「リリカ(プレガバリン)」が第一選択薬となっていることから、今後も売上の拡大が見込まれています。


▼オーソライズド・ジェネリック(AG)とは?

オーソライズド・ジェネリック(AG)とは、特許が切れる前に先発品メーカーがオーソライズ(公認)したジェネリック医薬品のことです。特許満了後に発売される他社のジェネリック製品に対抗するものとされています。ただし、独占権は180日なのでAGの寿命は1年程度、大きな売り上げがある品目でないと収支が合わないと言われています。

薬価が公定価格である日本では、米国と同様の仕組みでAGを持つことには無理があるので流行らないと言われていたのですが、蓋を開けてみれば絶好調。国内のジェネリック市場はAGの独り勝ちと云える状況です。

▼リリカのオーソライズド・ジェネリック(AG)として

「リリカ」の物質特許はすでに切れていましたが、「用途特許が2022年まで残っている」というファイザー側の主張で、「リリカ」の後発品(ジェネリック)は日本国内では2020年12月まで発売されませんでした。

結局「リリカ」の用途特許をめぐる特許無効審判は3年半に及びましたが、特許庁は2020年7月、「特許明細書に記載されている薬理試験結果などを見ても、リリカが炎症性疼痛と術後疼痛以外の痛みに効果を有することを後発品メーカー側は認識できない」として、用途特許の一部を無効とする審決を下しました。これによって、特許無効審判で先延ばしとなっていたジェネリック参入の道が開かれ、2020年12月に薬価収載となりました。

一方ファイザーは、複数のジェネリックメーカーを相手に東京地裁に特許侵害訴訟を起こしたと発表しました。さらに、グループ会社を使って「リリカ」のオーソライズド・ジェネリック(プレガバリンOD錠)を発売し、後発品メーカーと激しい競争を繰り広げています。

リリカジェネリック(プレガバリン)150mg

▼痛みの種類

痛みには大きく分けて2種類の痛みがあります。怪我や打撲などの“炎症の痛み”と神経が圧迫されたり、何らかの神経障害によって起こる“神経の痛み”です。「プレガバリン」は、神経の痛みに対して使用される治療薬で、過剰に興奮した神経から出てくる“痛みのシグナルを抑える”という効果があります。

▼プレガバリンの注意点

副作用として、めまい、眠気、意識消失が報告されています。人によっては体重が増えることがあります。高齢者の方はめまいがきっかけとなり、転倒して骨折してしまう、というケースもありますので注意が必要です。転倒骨折は、寝たきりの主要な原因のひとつと言われています。また、心臓や腎臓に障害を持った人、透析を行っている人は医師に必ず相談してください。

▼神経性障害疼痛治療剤の売上

年度 2013年 2014年 2015年
リリカ(プレガバリン) 487億円 634億円 702億円
ノイロトロピン 198億円 191億円 188億円
サインバルタ 未発売 未発売 10億円


▼トラムセットとの違い

「トラムセット」は痛み止めのアソトアミノフェンと、トラマドールという麻薬のモルヒネに似た薬の配合剤で、切った・ぶつけたといった怪我や炎症、それからヘルニアなど、痛み全般に効きますが、神経因性疼痛にはあまり効果がありません。

「トラムセット」が適応となるのは、一般的な鎮痛薬では十分な効果が得られない痛み(リウマチや長年の腰痛、変形性関節症、帯状疱疹後の痛み、糖尿病性神経障害性疼痛)、または大掛かりな手術で抜歯した後の痛みなどです。「リリカ」とは作用の仕組みが異なります。

「プレガバリン」は神経痛をやわらげる薬で、主に神経障害性疼痛に用います。痛みを伝える神経が傷ついていることで起こる痛みや、中枢性疼痛という脳や脊髄が要因となっている痛みに効果を発揮します。もともとは、けいれんを改善する薬でした。なお、「プレガバリン」と「トラムセット」を併用することも可能です。

▼広告のキービジュアル

「プレガバリン」の広告のキービジュアルは、雨のち晴れ(虹)です。先発品「リリカ」のキービジュアルである“雷と虹”を踏襲したイメージです。雨が痛みのイメージで、晴れ(虹)が寛解した様子を表しています。

使いやすいことが感覚的に伝わるように、アナログ的なイラストを採用して、温かくやさしい世界観を作り上げています。五線譜と音符も効果的で、しっかりと味わい深いデザインに仕上がっています。

一般名:プレガバリン口腔内崩壊錠
製品名:プレガバリンOD錠25mg,75mg,150mg「ファイザー」
疼痛治療剤(神経障害性疼痛・線維筋痛症)
2020年12月発売
ファイザーUPJ合同会社

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