武田テバ/オーソライズド・ジェネリックという選択

オーソライズド・ジェネリックという選択

オーソライズド・ジェネリック(AG)とは、「許諾を受けたジェネリック医薬品」のことです。先発医薬品メーカーから許諾を受けて製造される、先発医薬品と原薬・添加物・製造方法等が同一のジェネリック医薬品です。

▼武田テバとは?

武田テバは、日本の大手ジェネリック医薬品企業の一つです。大元の母体は“大正薬品工業株式会社”です。数度の統合、子会社化を経て、現在の社名となりました。武田テバは、オフパテント・ドラッグ(OPD)という新しい市場を創り出すという目標を掲げている野心的なジェネリックメーカーです。

2016年4月、テバ製薬が武田薬品工業より「ブロプレス」などの長期収載品事業を承継しました。その対価としてテバ製薬の株式が武田薬品工業へ譲渡され、武田薬品工業がテバ製薬の株式49%取得することとなりました。

その結果、子会社の大正薬品工業株式会社は【武田テバ薬品株式会社】に社名変更され、テバ製薬は2016年10月に【武田テバファーマ】に社名変更されました。

武田テバHPより

▼オフパテント・ドラッグ(OPD)とは?

オフパテント・ドラッグ(OPD)とは、特許期間が満了した医薬品のことです。主にジェネリック(後発品)と長期収載品で構成されています。特許が切れた医薬品は、ジェネリックの進出で売上は激減していますが、安全に長期間使われてきたという豊富な実績で、信頼感を得ています。

▼武田テバファーマが展開する4本柱

【1】 AGの導入と安定供給
【2】 単独発売できるような特徴のある後発品の提供
【3】 長期収載品の有用な情報を薬剤師・医師へ提供
【4】 希少疾病用医薬品を中心とした新薬の提供

武田テバが一番注力しているのは、AG(オーソライズド・ジェネリック)です。武田薬品からは33製品を引き継ぎ、これまで3製品のAGを発売しました。これはいわゆる【後追いAG】というものでした(既に後発品があるAG)。武田テバは、今後も1年に1製品程度のペースで【後追いAG】を発売する予定です。

また、技術力を活かした個性的な医薬品も事業の柱となっています。デバイスに特徴があったり、コーティングに独自の製剤設計が施されていたり、他社が真似できず、単独で発売している薬もあります。患者にとっては、選択肢の幅が拡がってメリットとなりえます。

他には、長期収載品の情報を速やかに提供する体制を整えたり、希少疾病用医薬品も取り扱っていく方針です。

▼オーソライズド・ジェネリックとは?

【オーソライズドジェネリック】“AG”とは、特許が切れる前に先発品メーカーがオーソライズ(公認)したジェネリック医薬品のことです。特許満了後に発売される他社のジェネリック製品に対抗するものとされています。ただし、独占権は180日なのでAGの寿命は1年程度、大きな売り上げがある品目でないと収支が合わないと言われています。

薬価が公定価格である日本では、米国と同様の仕組みでAGを持つことには無理があるので流行らないと予想されていたのですが、蓋を開けてみれば絶好調ジェネリック製品はAGの独り勝ちと云える状況です。

AGは【原薬・添加物・製造方法まで全て同じ】です。裏を返せば、一般的なジェネリック医薬品は、添加物や製造方法が先発品とは違う製品ということになります。料理で例えれば、“同じカレーでも作り方や隠し味が違う”ということになります。このポイントが、日本でのAG躍進のひとつの理由だと思います。

▼テバ製薬とは?

テバ製薬は、イスラエルに本拠地がある世界的な製薬メーカーのテバ・グループの日本法人です。ジェネリック医薬品(後発品)が売上全体の75%とメインですが、新薬(主に多発性硬化症治療薬)や原薬の製造も手がけています。

テバ・グループは製薬業界の中で、世界トップ15に入る大きな企業です。1982年にはアメリカへ、1990年にはヨーロッパへ進出しており、世界規模で事業を展開しています。

ジェネリック医薬品メーカーとしては世界一で、シェアNo.1。2016年の総売上高は、219億ドル(約2兆4900億円!)の売上高を記録しました(第13位)。日本国内でも少しずつ売上高を上げて、存在感を高めています。

日本市場には2005年にテバ・ファーマスーティカル株式会社を設立して、日本への参入を果たしました。2009年には興和との合弁企業である興和テバを設立し、2011年に大洋薬品をM&A(合併&買収)。2012年には興和テバと統合し、現在のテバ製薬が誕生しました。その結果、ジェネリック医薬品のシェアで、国内最大の企業が誕生したことになります。

テバ製薬のストロング・ポイントは、原料の大量仕入れと大量生産です。その為、他のジェネリックメーカーに較べて、大きなコストダウンが実現しています。今後、益々苛酷になってくるであろうジェネリック市場の価格競争において、圧倒的に有利な立ち位置にあると言えます。

日本におけるジェネリック医薬品市場は、世界で最も伸びている市場の一つであり、ジェネリック医薬品メーカーであるテバ製薬にとって、戦略上重要なマーケットのひとつです。テバ製薬は、2018年までに国内の後発品市場でトップの日医工と沢井製薬を抜いてシェアNo.1になるという野心を抱いています。

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▼広告のキービジュアル

広告のキービジュアルは、「AG」のボタンを選択している医療従事者。これといって特筆すべきことがない平凡なビジュアルです。ビジュアルで魅せるというよりは、テキストを読んでもらうお報せや告知に近い広告です。

武田テバのシンボルマークは、合弁した2社(TとT:タケダとテバ)を表しています。コーポレートカラーの【赤】は、「リーダーシップ」や「熱意」という意味が込められています。【オレンジ】は、「創造性」や「親しみ」を象徴するカラーです。

「TT」の部分は、武田薬品とテバ製薬が力を合わせている姿をシンボル化しており、円形は「安心感」や「信頼」を想起させる効果があります。円が少しだけ斜めを向くことで、スピード感(革新性)を出すことに成功しています。


武田テバ

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