リアルダ/投薬期間制限解除

一歩、踏み出す時。
―日本の潰瘍性大腸炎治療に、新たな選択肢―
2017年12月1日より投薬期間制限解除

▼リアルダとは?

「リアルダ」は潰瘍性大腸炎の新しい治療薬です。潰瘍性大腸炎とは、大腸粘膜に潰瘍やびらんができる原因不明の病気で、重症の場合、厚生労働省より特定疾患に指定されています。安倍首相が罹ったことで一般的な認知度も上がりました。日本での罹患数は約16万人と言われ、完治が難しいため長年苦しんでいる患者が多いのが現状です。

▼潰瘍性大腸炎とは?

潰瘍性大腸炎は、急激な痛みや下痢・血便が心配で、思うように外出が出来なかったり、消化の良い物を食べるように食生活に気を使ったり、日常的なストレスも溜まる深刻な病です。特定疾患に認定されるには、年に一回大腸内視鏡検査を行う必要がありますが、検査自体もかなりの痛みを伴います。広告のビジュアルには、痛みも血便もストレスも何も感じなかった元の生活を取り戻して、“あの頃のように普通に暮らせる日々を”という願いが込められていると思います。

▼リアルダとアサコールの違い

「アサコール」と「リアルダ」は、どちらも“メサラジン”という有効成分を含んだ薬剤で、錠剤が大腸の中で溶けるよう計算・設計された潰瘍性大腸炎の薬です。従来品の「アサコール」は1日3回ですが、新しい「リアルダ」は1日1回の服用で済みます。「リアルダ」には有効成分の“メサラジン”が「アサコール」の3倍(1,200mg)含まれているからです。

「アサコール」は1回6〜9錠で、「リアルダ」は1回2〜4錠なので、服用する際の負担も軽減されています(ただ「アサコール」に比べると、「リアルダ」の錠剤はかなり大きく、3倍くらいあります)。また、「リアルダ」は大腸で長時間かけて薬が溶けるので、肛門に近い直腸まで炎症をカバー出来るというのが特徴です。

それから、保存条件が「冷所保存」というのがネックです。調剤薬局では在庫管理が大変そうですね・・・。数時間は常温でも問題ないと思いますが、患者さんへ渡した後も冷蔵庫での保存となります。

リアルダ 1日1回 メサラジン濃度1200mg 1回:2〜4錠 肛門に近い直腸までカバー
アサコール 1日3回 メサラジン濃度400mg 1回:6〜9錠 錠剤がリアルダに比べ小さい

▼投薬期間制限解除でシェアアップへ

潰瘍性大腸炎は原因が特定されていないということもあって、まだまだ消費者のニーズが満たされていません。医薬業界では、このようなアンメットメディカルニーズを念頭に医薬品や診断薬の開発が行われています。

「リアルダ」の患者獲得状況は、他剤からの切り替えが50%、新規患者が41%、追加処方が9%となっており、他剤からの切り替えが最も多いです(2017年9月時点)。切り替え処方の多さは、既存の治療では満たされない「リアルダ」への期待の表れだと感じます。

「リアルダ」は、2017年12月の投薬期間制限解除を契機に、より使い勝手が良くなり、処方数が増加すると予測されています。

▼広告のキービジュアル

「リアルダ」の広告は、スタイリッシュで上品なビジュアルに仕上がっています。開発・販売権をShire Pharmaceutical Group社から取得したという経緯ですので、広告写真も海外の流用なのかもしれません。

「リアルダ」のビジュアルには、“やりたいことをあきらめない生活を送る”という意味が込められています。目を引く「チェックマーク」ですが、海外のサイトを見ると、【ToDoリスト】ということが分かりました。これは、趣味やスポーツ、就職や結婚など、今後のライフイベントを表しています。

また、この病気は薬を服用することで約90%が寛解を維持できますが、飲み忘れが続くと薬の効力が40%程度にまで落ちてしまうということで、【ToDoリスト】のチェックマークが重要なアイテムとして登場しているようです。



製品名:リアルダ錠1200mg
一般名:メサラジン・フィルムコーティング錠
潰瘍性大腸炎治療剤
持田製薬
2017年12月1日より投薬期間制限解除

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