糖原病II型(小児・成人型)は進行性の先天代謝異常症で早期診断・早期治療が重要です。
▼マイオザイムとは?
「マイオザイム」は、ポンペ病、酸性マルターゼ欠損症(AMD)とも呼ばれている糖原病II型の治療薬です。患者団体からの熱心な活動によって、日本では2006年2月に希少疾病用医薬品に指定されました。「マイオザイム」は凍結乾燥製剤で、体重1kgあたり20mgを隔週に1回、点滴静脈内投与して使います。
糖原病II型(通称:ポンペ病)は糖原病のひとつで、細胞内の酵素(アルファグルコシダーゼ)が欠損することによって、体内で分解されるべき物質が老廃物として身体に蓄積してしまう先天代謝異常疾患です。糖原病の中ではマッカードル病、コーリー病と並び患者数が多い病気です。
長い間有効な治療方法がありませんでしたが、欠損酵素の補充を目的とした特効薬「マイオザイム」が開発されたことにより、治療において画期的な進歩を遂げました。
▼糖原病II型(ポンペ病)とは?
糖原病II型(ポンペ病)は、難病(特定疾患)の遺伝病“ライソゾーム病”の一種です。糖原病II型患者は、先天的な遺伝子異常により、酸性αグルコシダーゼ(GAA)が欠損しています。GAAは、グリコーゲン(糖原)をグルコースに分解する酵素であり、これが欠損することで、細胞内にグリコーゲンが過剰に残り、重度の筋機能障害や心臓肥大による心不全や呼吸不全が起こります。
▼アルグルコシダーゼ アルファとは?
「マイオザイム」の有効成分の“アルグルコシダーゼ アルファ”は、遺伝子組換え技術で造り出された酸性αグルコシダーゼ(GAA)です。「マイオザイム」を使って欠損したGAAを補うことで、細胞内に蓄積したグリコーゲンを分解し、代謝の機能を回復させます。
▼最も深刻なのは生後12ヵ月以内の【乳児型】
国内の糖原病の患者数は、2007年の時点で約30人と言われています。発症時期や経過から、乳児型、小児型、成人型に分類されますが、最も深刻なのは生後12ヵ月以内に急激に症状が悪化する【乳児型】です。いままでは、糖原病II型に対する有効な治療法はなく、対症療法のみが行なわれていました。
▼マイオザイムの注意点
「マイオザイム」の発売によって、糖原病II型の治療は大きく進歩し、患者にとっては大きな希望となりました。しかし、「マイオザイム」との関連性が否定できない有害事象として“アナフィラキシー反応”が認められており、充分な準備と投与後も観察が必要です。場合によっては、緊急処置を行なうケースもあります。
具体的な症状としては、投与後に蕁麻疹、発疹、潮紅、発熱、頻脈、咳嗽、酸素飽和度低下、頻呼吸などが発現する可能性があります。これらの症状を感じた場合には、速やかに医師に相談しましょう。
重大な副作用 | 重度アナフィラキシー様反応 |
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その他の副作用 | 疼痛、発熱、頭痛、発疹、潮紅、悪心、腹痛、関節障害、骨痛、低血圧、注射部位反応 |
▼遺伝子組換え製剤
▼広告のキービジュアル
広告のキービジュアルは、リビングでくつろぐ親子。子どもの笑顔が印象的です。希少疾病用医薬品は、広告を打つこと自体が少なく、貴重な存在です。出稿するとしても基本的に専門誌なので、なかなかお目にかかれないビジュアルです。
一般名:アルグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組み換え)点滴静注用
製品名:マイオザイム点滴静注用50mg
糖原病II型治療剤/遺伝子組み換え製剤/
ジェンザイム・ジャパン
2007年6月11日発売