10th ANNIVERSARY ACTOS
日本の糖尿病治療に貢献して10年。
アクトスは発売10周年を迎えました。
▼アクトスとは?
「アクトス」は、“チアゾリジン系(グリタゾン系)”と呼ばれる糖尿病治療薬です。インスリン抵抗性改善薬に分類されます。ジェネリック(後発医薬品)も各社から発売されています。
血液中に含まれるエネルギー源の“血糖”は、膵臓から産出されるインスリン・ホルモンで調節されています。糖尿病は、こ膵臓の機能が上手くいかなくなり、インスリンの量が不足したりすることで血糖値が上がってしまう病気です。そのまま放置すると、手足のしびれや眼の病気、腎臓病といった合併症を引き起こします。深刻なケースでは、下肢切断や失明へと繋がる場合もあります。
「アクトス」は、インスリンに対する体の感受性を高める作用をします。結果的に、インスリンの働きがよくなり、血糖値が下がります。一般的に、2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)の患者に処方されます。日常的に血糖値をコントロールすることで、神経障害、網膜症、腎臓病といった合併症のリスクを軽減することへと繋がります。
▼糖尿病とは?
糖尿病には1型と2型が存在します。1型糖尿病は、膵臓に存在するβ細胞と呼ばれるインスリンを分泌する組織が、主に自己免疫によって壊れてしまっている状態の病気です。インスリンが分泌できないため、血糖が高くなってしまいます。インスリン注射を打って、治療します。
一方で2型糖尿病は、生活習慣や肥満などによってインスリンの効きが悪くこなることで発症する病気です。2型糖尿病治療では、薬を使う前にまずは食事の改善や運動療法が試されます。そして、食事療法や運動療法を行っても血糖値の改善が見られない場合に、「アクトス」のような糖尿病治療薬が処方されます。つまり基本は食事+運動で、ダメなら投薬ということです。
▼アクトスの特徴
「アクトス」は、インスリンに対する反応が鈍っている肥満型の患者に適しています。単独でも処方されますが、別系統の糖尿病治療薬と併用することも多い薬です。チアゾリジン系の作用として、インスリン分泌を刺激しないので、低血糖の心配はほとんどありません(単独使用の場合)。
併用が認められている薬剤として、スルホニルウレア系とグリニド系(グルファスト)、α-グルコシダーゼ阻害薬(セイブル)、ビグアナイド系(メトグルコ)などがあります。
▼低血糖が起きやすい糖尿病治療薬
・グリニド系(シュアポストなど)
・インスリン(ランタスXRなど)
・スルホニル尿素薬(アマリールなど)
▼低血糖が起きにくい糖尿病治療薬
・DPP-4阻害薬(ジャヌビア、トラゼンタなど)
・SGLT-2阻害薬(デベルザ、フォシーガなど)
・ビグアナイド薬(メトグルコなど)
・チアゾリジン薬(アクトスなど)
・α-グリコシターゼ阻害薬(セイブルなど)
▼ネシーナ+アクトスの配合剤
2011年9月、「ネシーナ」と「アクトス」(ピオグリタゾン)の配合剤である「リオベル配合錠」が発売されました。「アクトス」は、インスリン抵抗性を改善することによって血糖値を下げる“チアゾリジン系”の2型糖尿病治療剤です。
▼広告のキービジュアル
広告のキービジュアルは、糖尿病治療で大切な“運動療法”のイメージです。ウォーキングをする男女が“A(ACTOS)”の文字をくぐったあと、軽快に飛び出してきます。バイク(自転車)、スイム(水泳)、ラン(マラソン)というのが、トライアスロンを想起させ、タフでアクティブ印象を与えています。CGの立体物+写真の合成という手法は、2000年代に流行した武田薬品さん得意の王道ビジュアルと言えます。
一般名:ピオグリタゾン塩酸塩
製品名:アクトス錠15,30、OD錠15,30
糖尿病用剤/グリタゾン系/インスリン抵抗性改善剤
武田薬品工業
発売10周年